先日、いつもお財布の中に入れたお守りを落としてしまった。特定の神社にではないが、どこかしらの神社に毎年初詣には行っていて、厄落としの際にもらった小さなお守りを財布の中に入れていたのだ。別に無くしてしまったからどうというわけではないのだが、得てして転機というのは、そういった物事の小さなきっかけから始まっていくのかもしれない。

最近の失敗続きの一つ、「赤羽 タレント倶楽部」に行った時のお話。

会社の同僚が、「日常の中に非日常を感じられて良い」といっていたので、コスプレのピンサロ、タレント倶楽部に足を運んだ。

本サロには行ったことがあるが、ピンサロに行くのは初めて。
1回5kという普通の値段設定、指名はプラス2kだそうだ。赤羽で7kも払うとかあり得ないと思ったので、フリーで入った。

先客は1人?店内にほとんど人がいないように思えた。なので、すぐに女の子が来てくれるのかなとドキドキして待っていたが、10分程しても来なかった。だんだんテンションが下がってきた頃に、ナースのコスプレをした細身の女の子がきた。

おばちゃんじゃない!やったー!

と、普段エステでは絶対に見ないような若い子が来たので、テンションマックス。さぁイチャイチャしようと思った矢先、微妙にスペースを空けて座られてしまったので、テンションダウン。
しかし、「トークを楽しむんだな?」と思い直して、ようし、セクハラしてあんなことやこんなことを楽しもうグヘヘ・・・と意気込んでいたら

女の子の怒濤の質問攻めにあった。

「どこから来たの?」
「会社今終わったの?」
「会社近いの?」
「どこに住んでるの?」
「お酒好き?」
「飲み会多いの?」
「え、飲み会行かないの?」
「飲み会好きじゃないの?」
「もしかして、飲み会無いの?」
「うそ、信じらんない。忘年会シーズンでしょ?」
「もしかして、会社に友達いないの?」

まともに答えられた質問はあったのだろうか。怒濤の質問攻め、しかも質問の内容が実につまらない、答えても何にもならないものばっかりだったので、「ああ、いや、うん」とか、どうやって答えようか考え込んでしまったら。

「もっと会話盛り上げようよ。それじゃもりあがんないじゃん。」

と。

その時、種がはじけた。

(え?サービス業理解してるの!?何で風俗に来て、自分のことや会社の事を話さなきゃいけないの?日常を忘れたいってことわかんないの?)

と。チキンなので頭の中で・・・

その後も、女の子の怒濤の質問攻めは続く。

「飲み会行かないって事は、ストレス無いの?」
→「あ、はい、無いですね・・・」
 (なんでそうなるの?ストレスの意味理解してるの!?問題にぶち当たって上司に詰められ、ストレスで吐いたことあるの?何でここにきたか理解してないの?)

「飲み会に行かないって事は、そのお金何に使ってるの?w」
→「服とか・・・」
「うそーw飲み代って2,3千円でしょ?w服変えないじゃんw」
→(ばかなのあほなのしぬの!?塵も積もれば山となるっていうでしょ!?しかも社会人の飲み会は2,3千円じゃすまないよ!チェーン店は行かないよ!ホントはエステに行ってるんだけどね!)

この女の子には飲み会の話題しかないのだろうか。
それとも、社会人=飲み会なのだろうか。とにかく飲まないのが不思議でならないようだ。
しかし、現実的に、会社の飲み会を好きと思っている人はそう多くないように思う。どちらかといえば、つきあいで飲む方が多く、仕事の一部と思っている人も少なくはないはずだ。

ただ、そういった大人の事情を考えられないのか、偏見に満ちた質問に辟易してたころ、お待ちかねのサービスタイムが始まった。

楽しまなきゃダメだ、楽しまなきゃダメだ、楽しまなきゃダメだ・・・と自分に言い聞かせ、気を取り直してサービスタイムを楽しもうとした。

でも、父さん、僕ダメだったよ・・・

全然うまくないよ・・・こんなのぜったいおかしいよ・・・・

何とか集中し、事なきを得たが、心の中に残ったのは、ハタチそこらの女の子にバカにされ、全然うまくない攻めにもかかわらず、ビクンビクンといってしまう自分の情けない姿。

そういうお店なんだ。きっと、そういうお店なんだ。と自分に言い聞かせ、師走の寒空の下、トボトボと家路につくのであった。

上記のようなプレイが好きなMにはオススメ。