眠気防止薬

眠気や倦怠感を除去
胃腸障害を生じやすい
心筋の興奮による動悸が生じるため、心臓病の人は使用禁止
連用禁止

1.カフェイン

脳が過剰に興奮すると、震え、めまい、不安などを起こす
腎臓において、ナトリウムイオンと水分の再吸収を抑制し、利尿をもたらす
弱いながら依存を形成する
血液ー胎盤関門を通過して胎児に到達する
カフェインの一部は乳汁中に移行する
乳児は肝臓が未発達で、カフェインの代謝には時間がかかるため、乳児の頻脈や不眠の原因となる

2.ビタミンー眠気による倦怠感を和らげる
B1(チアミン)
B2(リボフラビン)
B5(パントテン酸カルシウム)
B6(ピリドキシン)
B12(シアノコバラミン)
B3(ニコチン酸アミド)
アミノエチルスルホン酸(タウリン)


相互作用
カフェインの1回摂取量は200mg
1日摂取量は500mgが上限

カフェインを過量(お茶など)に摂取すると、中枢神経系や循環器系などへの作用が強く現れる
医薬品による眠気を抑えるために使用するのは適切ではない

休養の勧奨
睡眠時無呼吸症候群、ナルコレプシー、重度のうつ病の可能性もある。
15歳未満禁止
小・中学生の試験勉強に効果があるとして誤用事故を起こした例もある


鎮暈薬
乗り物酔いの吐き気、めまいを緩和する

1.抗めまい成分
ジフェニドール塩酸塩

内耳にある前庭と脳を結ぶ前庭神経の調節のほか、内耳への血流を、改善する
抗ヒスタミン成分と同じような作用を示すが、専ら抗めまい成分として用いられている。

抗ヒスタミン成分、抗コリン成分と同様の副作用(口渇、頭痛、眩しさなど)
眠気や眩しさを生じるので、運転操作を避ける
尿閉、緑内障の人は要相談


2.抗ヒスタミン成分
ジメンヒドリナート
メクリジン
プロメタジン
クロルフェニラミン
ジフェンヒドラミン

延髄にある嘔吐中枢への刺激や、内耳の前庭にある自律神経反射を抑える。

眠気を生じるので運転禁止
メクリジンは、ほかの抗ヒスタミン剤と比べて、作用の発現が遅く、持続時間が長い
プロメタジンは海外で、乳児突然死症候群、乳児睡眠時無呼吸症候群などの致命的な呼吸抑制を生じた報告があるので、15歳未満の小児に使用禁止


3.抗コリン成分
スコポラミン臭化水素塩水和物、ロートコン

中枢における自律神経の混乱を軽減し、末梢では消化管の緊張を低下させる


スコポラミンは、消化管からよく吸収され、ほかの抗コリン成分と比べて脳内に移行しやすい
スコポラミンは、肝臓で速やかに代謝されるので、作用の持続時間が短い


4.鎮静成分
ブロモバレリル尿素、アリルイソプロピルアセチル尿素

5.キサンチン系成分
カフェイン
ジプロフィリン

脳に軽い興奮を起こし、平衡感覚の混乱によるめまいを改善、頭痛も和らげる
眠気が解消されるわけではない

6.局所麻酔成分
胃粘膜への麻酔作用によって嘔吐刺激を和らげる
アミノ安息香酸エチル


7.ビタミンー吐き気の防止
B6ピリドキシン
B3ニコチン酸アミド
B2リボフラビン

成分の重複に注意

3歳未満の乳幼児は自律神経系が未発達で、乗り物酔いはほとんど起こらないので、むずがるときは他の原因がある

高齢者は、平衡感覚の衰えによってめまいを起こしやすく、聴覚障害に伴って起こることも多い