『真珠湾攻撃』

12月8日は、ジョン・レノンが凶弾に倒れた日。
それから、70年前に太平洋戦争が始まった日ですね。

... なんだか、平和が壊れた記念日みたいな感じです。

日米の戦端をひらいたのは、言わずと知れた
『真珠湾攻撃』
ですが、そこで実際に空襲部隊を率い、また有名な
「トラ・トラ・トラ」
を打電したのは、淵田美津雄さん(当時中佐)という方です。
今度公開される役所広司さん主演の映画、『山本五十六』
では、誰が演じはるんでしょうかねぇ。

海軍参謀も務められた淵田さん、戦後はクリスチャンとなり、
著名な伝道師として日米をまたにかけて大活躍されました。

『真珠湾攻撃隊総指揮官 淵田美津雄中佐の生涯』
(生田寿著 徳間書店)
『真珠湾のサムライ淵田美津雄
~伝道者となったパールハーバー攻撃隊長の生涯~』
(甲斐克彦著 光文社)
などなど、伝記も出ていますが、やはりご本人の口述を元に
書き起こされた自伝、
『真珠湾攻撃総隊長の回想 淵田美津雄自叙伝』
が、日本戦史学上でも最も史料価値が高いと思われます。

僕は淵田先生ご本人には面識はありませんが、先生が
キリスト教に触れるきっかけを作り、また生涯の親友でも
あったジェイコブ・デシェーザー宣教師とは、晩年に2~3回
お目にかかったことがあります。
往時はプロレスラー並みであったことを偲ばせる大きなお体に、
満面の笑顔が乗っかってたのが印象的でした。
実は、僕の所属する宣教団体の、超超大先輩なんですよー。

デシェーザー先生も、太平洋戦争中に中国で日本軍の
捕虜になり、そこでとても辛い経験をなさったのですが、
なんとその渦中で聖書を読んだことがきっかけでクリスチャン
となりました。
そして、生涯をかけて日本と日本人を愛しつくされた方でした。

淵田先生は、戦後の虚無感の中でデシェーザー先生と出会い、
新しい生き方を見出されたというわけです。

かつて不倶戴天の敵同士だったおふたりが、共に憎しみの
歴史を愛で塗り替えることに生涯を尽くされたという事実に、
何か一筋の希望の光が見える気がします。

人間も、捨てたもんじゃないなと。
だから、12月8日は、殺戮の始まった暗い記念日というだけ
じゃなく、いっぽうでそこにかかわった人の中に希望の芽が
眠ってたんだ的な日としても記憶したいと思います。


あっ!戦後クリスチャンになったと言えば、最後の海軍大将
として著名な井上成美さんもそうでした。
僕は、この方が本当に大好きで。。。
洗礼はお受けにならなかったけれど、若くして逝かれたお嬢様の
形見である聖書を、ずっと枕元におかれて毎朝晩読まれて
いたそうです。
今度の『山本五十六』では、柳葉敏郎さんが演じてはります。
写真見たけど、イメージにぴったりです!!