レジ横の「コンビニおでん」が減っている!? ファミマとローソンに聞いて分かった背景 | 猫ちゃんのブログ

猫ちゃんのブログ

ブログの説明を入力します。

コンビニ大手で、おでん鍋を展開する店舗が減少傾向にあるようだ。

 ファミリーマートは2019年には約1万6000店舗で展開していた。しかし、20年からは販売推奨の対象から外して、選択制に移行。同年9月15日からおでん鍋を展開し始めた店舗は約4800店舗にとどまった(気温の変化によってその後の設置店舗数は変化する)。おでん鍋の設置を加盟店の判断に委ねたのは、仕込み作業などの負荷を減らし、食品ロスを削減するのが目的だった。

選択制に移行した翌年となる21年はどうなったのか。ファミマがおでんの発売を開始した同年9月7日時点で、鍋を設置したのは約3800店舗だった。もちろん、気温が下がってくればおでん鍋を設置する店舗数は増えるが、選択制によって19年比で大きく落ち込んでいるという状況は変わらない。

 22年のおでん商戦も始まっているが、ファミマでは今年もおでん鍋の設置については選択制にしている。

ファミマでは、鍋以外でもおでんの販売方法に変化が見られる。21年には、具材の価格を「90円」「110円」「120円」の3価格帯に集約した。今年は、「牛すじ串」(130円)以外の全ての具材を108円に統一した。広報担当者は「ほぼワンプライスにすることで、お客さまが計算しやすいようにするのが目的」と説明する。また、23年2月24日まで、毎週金曜日は全品20円引きのセールを実施している。

ローソンも減少傾向
 ローソンの動向はどうか。例年、ローソンでは8月におでんの販売を開始している。レジ横おでん展開の有無、設置する時期については、各店舗で判断している。気温が下がってくる9月からは、鍋を導入する店舗が増えてくる傾向があるという。

 20年には、約1万4000店舗のうち約1万店舗でレジ横おでんを展開。コロナ禍の影響で、例年より店舗数が少なかった。

 今年の動向を広報担当者に尋ねると、「時期によって店舗数は異なるが、最大約5000店舗でレジ横のおでん販売コーナーを展開する予定」だという。ローソンでは、おでんや中華まんに続くカウンターフーズの新定番として、21年から専用オーブンで石焼きした「焼きいも」を販売しており、おでんは扱わないが焼きいもを取り扱う店舗もある。おでんの販売店舗数が減った背景には、“ライバル”の存在もありそうだ。

ローソンでは店頭の冷蔵商品ケース売場において、煮込むだけで手軽におでんが味わえる「おでん 550g」(208円)を取り扱っている。約6割の店舗で販売しており、こだわりのつゆに7種(大根、昆布、玉子、ごぼう巻、ちくわ、こんにゃく、さつま揚げ)を入れて煮込んでいるのが特徴だ。売り上げは1年前より好調で、幅広い層に支持されているという。

 ローソンでは、蓋付きの容器を持参したお客に対して割引を行う「おでん鍋割セール」を実施している。5個以上同時購入した場合、税込み価格から39円引くという内容で、10月11日から実施している(冷蔵のパック売り具材は対象外)。おでんの販売容器に使用するプラスチック削減が目的だ。

セブンは「例年通り」
 セブン-イレブンはどうか。コロナ禍の20年、カウンター横でのおでん販売について同社は「店舗数は公表していないが、ほぼ例年通り」(広報担当者)というスタンスだった。22年の動向について改めて尋ねると「例年通り」との回答だった。また、今年の販売方法については「昨年と大きく異なるものではない」という。

季節の変化を感じさせる存在だったコンビニおでん。その販売スタイルは今後どうなっていくのか。