こんにちは。眼形成外科医の前田朋之です。
今回は、おでこを引き上げる手術のひとつ、「内視鏡的前額リフト」についてお話しします。
■ 内視鏡的前額リフトとは
髪の生え際の内側に小さな切開を数か所行い、内視鏡(小さなカメラ)で見ながら、おでこの組織を骨からはがして眉を引き上げる手術です。自分のおでこを両手で引き上げてみると術後のイメージがつかみやすいです。
字面を見ると「こわっ」と感じられるもしれませんが、、
切開は髪の毛の中に入るため、顔の皮膚には傷が残りません。切開で行う従来の前額リフトと比べて、同等の結果が得られ、後遺症も少ないと報告されています。
また、全身麻酔なので寝ている間に手術が終わります。
■ どんな方に向いている?
・加齢で眉が下がり、まぶたが重く見える
・額のしわが深く、いつも眉を上げて目を開けている
・眉とまぶたの距離が近く、目元に影ができる
AIによるイメージ画像
眉が下がっている方は、まぶたの皮膚が余っているように見えたり、眼瞼下垂のように感じたりすることがあります。そのため、まぶただけでなく、眉の位置も含めて診察することが大切です。
■ まぶたの手術を受けたあとに、眉が気になる方
まぶたの手術(眼瞼下垂など)を受けたあとに、次のように感じる方がいます。
・眉が下がってきた
・二重が隠れてしまった
・眉とまぶたの距離が近くなった
・まだまぶたが重い
額に力を入れて目を開けていた方は、まぶたの手術で目が開きやすくなると、額の力が抜けて眉が下がることがあります。このような場合は、まぶたの手術を重ねるよりも、眉を引き上げる治療が向いていることがあります。
眉の下の皮膚を切除する手術(眉下切開)との違いについては、こちらの記事もご覧ください↓
「眉下切開と眼瞼下垂手術の違いとは?どちらが向いている?」
https://ameblo.jp/t-maeda01/entry-12969740382.html
■ 手術の流れ
手術は全身麻酔(寝てる状態)で、生え際の少し内側に、数か所の小さな切開を行います。1か所は1cm以内で、頭の正面に3か所、こめかみ側に2か所行います。
その切開から内視鏡を入れ、額の骨膜という深い層を、目で確認しながらはがします。眉を動かせる状態にしたうえで、引き上げて固定します。
皮膚を切って取る手術ではなく、額の組織そのものを動かす手術です。
AIによるイメージ画像
■ 向き・不向き
次のような方は、慎重に検討します。
・おでこが広い
・生え際が大きく後退している
生え際が少し上がる可能性があります。
こうした場合は、生え際で一部皮膚を切開する方法など、別の方法を検討することもあります。
■ 手術のリスクと限界
・傷の周りの脱毛
・額や頭皮のしびれ、感覚の低下
・左右差
・引き上げが足りない、時間とともに戻る
・目が閉じにくくなる
・眉を上げすぎて不自然になる
■ 受診の目安
・まぶたが重いが、眼瞼下垂の手術だけで改善するか不安
・額のしわが深く、ボトックスを続けても満足できない
・まぶたの手術を受けたあとに、眉が下がってきた
眉・まぶた・額を合わせて診察すると、どの治療が合うか整理しやすくなります。
■ まとめ
・髪の中の小さな切開から、内視鏡を使って眉と額を引き上げる手術
・皮膚には傷がつかないが、脱毛やしびれなどのリスクはある
・額の長さや生え際の位置によって、向き・不向きがある
・眉・まぶた・額を合わせて診察することが大切
まぶた・涙道・眼窩の病気や手術について、患者さんにとってわかりやすい情報発信を心がけています。
本ブログの内容は一般的な医療情報であり、個別の診断や治療方針は、症状や診察所見によって異なります。
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