もともと雪枝と二人で東北の白神山地に行こうと話をしていたが、ヤスクンの死に直面して、雪枝達は友人の存在をより大切にするようになったようだ。
僕も父親が99年6月に死んでからは人間の弱さをとても意識するようになり、母親をとても気にかけるようになった。
そもそも中学生の頃から親が年を重ねていくことをとても恐れていたのだが、やはり、早かれ遅かれどこにでも死がくるのだと思うようになった。
母親側の祖父母は祖父が死んでから祖母が施設を転々としたので、晩年は非常に寂しいものだったと思うから、母親にはそうは、続