さてさて、
愛染明王さま、お日様、お月様のパワーを頂き、
間に合うかどうか、やきもきしながら次の札所にご案内しましょう。。
焼き物で有名な備前市を後にして
東洋のエーゲ海と呼ばれている牛窓・・瀬戸内市へ
ずっと一般道を走らないといけないのですが、
どのくらい時間がかかるのか、皆目見当がつかず
瀬戸内市には2か寺参拝しますが、
もう時間的に午後4時までの朱印受付時間には
間に合わないだろうと絶望感を持ちながらの一般道走行
ナビがあったら、まっすぐ目指せるのになぁ~と、弱気。。
分かりずらい道看板・・・
右折しないといけない交差点の左端にちっちゃい看板が出てる・・・
せめてもう少し手前か上に吊るしてよぉ~
他に車がいなかったからこそ、
左端の道路から右専用の道路に一気に進路変更できたし。。
行けども看板など出ていないし、
時間は午後4時を10分くらい過ぎていたけど、
探しながら行っていると次の札所の看板がいきなり右に見えたので、
坂道を一気に車で上り駐車場に車を止めました。
山陽花の寺第15番札所:遍明院(瀬戸内市牛窓町千手239)
ダメ元で、着くなりご朱印帳にご記入のお願いに寺務所に走りました。。
ほっ!快く受け付けていただき、安堵いたしました。
ご本尊は、五智如来・前仏不動明王さま
本尊の四方には阿閦(あしゅく)如来、宝生如来、阿弥陀如来、不空成就如来が安置され、
五仏を合わせて五智如来。
毎年5月5日に行われる踟供養(ねりくよう)は、阿弥陀如来の浄土に導く「中将姫伝説」を
劇化したもので、奈良県葛城市・当麻寺や岡山県久米南町・誕生寺と共に
日本三大練供養として知られています。
不動明王の御真言を唱えながら登りました。
参拝し終わった頃には、そろそろ日没を告げる時刻となってました。
満月に向かっているお月様が、
私たちの参拝をずっと見守ってくれてました
次の札所は、ここからさほど遠くないはずの距離なのですが、
実は、今夜宿泊する牛窓のペンションは、ここからホントに近いんです・・・
朱印を頂く時間の都合上、前後してしまいましたが
何とか次の札所の朱印受付時間に間に合いますように・・・
そう念じながら次の札所を目指したのですが、
途中でこんな風景に出合いました。。
いきなり、うぉ~
橋の上から、電線邪魔~と叫びながら、撮った一枚です。
電線を消す作業に手間取ったのは、この画像。。
消した画像はこちら
きったねぇ~
し、師匠、あたしのフォトショ技術はこんなもんですたい。。
こんな夕日を目の当たりにしたら、血がさわぐでな。
でっかい夕日でした。
感慨深いものがあって、しばし撮影タイムとなりました。
一日の仕事が終わった気でいました。
ふと我にかえって、
「こりゃ~いけんわいね。。こんとな事しちょる場合じゃないわいねぇ~」
急いで次の札所に駆け込んだのが、丁度午後5時。。
朱印受付は、大丈夫なのかい?
山陽花の寺第16番札所:餘慶寺(瀬戸内市邑久町北島1187)
寺務所は、すでに電気が消えていて、むなしくお寺の鐘が鳴ってました ゴーン。。
「バカが、本業忘れて調子に乗って写真撮ってるからじゃ!
最後の詰めが甘いんじゃ」
って、仏様に叱られました。。
ご本尊は、千手観音菩薩さま(東向き観音)です。
報恩大師によって開山された、1250年以上の歴史があるお寺です。
自分の行いを反省しつつも、
「五時ちょうどに来たのに、何でもう終わりなん?」
って、文句たらたら自分の都合ばかりをブツブツと言ってると、
鐘を撞き終わったお寺の方に母が、
「すみません、遠くから道に迷って来ました。
時間が過ぎてしまったのですが、ご朱印帳にご記入はお願いできませんか?」
と呼び止めてくれてました。
この言葉に、観音さまもさぞかし苦笑されてたことでしょう。。
私は、ブツブツ言いながら、境内にあるスイレンを性懲りもなく撮っていたら
こんなピンボケになりました。
「今、カギを持ってきてもらってるので、ちょっと待ってください。」とのこと。。
待ちます、待ちます!
本日最後にお寺から見えたのは・・・
ご朱印帳にご記入いただいてる間、しばしお話をしました。
「どちらからですか?」
「山口県からです。」
「そうですか?ようこそ、遠路はるばるお参りくださいました。
山口は、どこもいいところがいっぱいですね。
私は山口が大好きで、特に瑠璃光寺さんは由緒ある立派なお寺です。
みなさんに、瑠璃光寺はおすすめしてますよ。」
嬉しくて、涙が出ましたよ。。
時間外でほんとにご迷惑をおかけしているにもかかわらず、
地元の山口を褒めて頂いて・・・
平成24年の御開帳に向けて、薬師堂等諸堂に用いる瓦寄進をつのってらっしゃるところで
こんなアクシデントがあったのも何かのご縁だと思い、
瓦寄進に2口寄付をさせていただきました。
時間内に参拝できていれば、
ひょっとして瓦寄進は無視していたかもしれません。
ご縁とは、どんなところでどんな形で自分の前に訪れるかわかりませんね。
感謝いっぱいの気持ちで、お寺を後にして
予定通り、4か寺に無事参拝することが出来ました。
この後、宿泊先のペンションに向かいました。
が、暗くなってからの道は何とも酷で
ペンションに電話かけて聞いても、
バス停の名前を言われても暗くて見えんちゅうねん。。
山の中を2㎞くらい走るとペンションがありました。
チェックインして食事に出かけたのですが・・・
なんもない。。
コンビニも、片道15分車で走ってようやく見つけました。
夕食と朝食分を買い込んで、部屋に戻ってビールで乾杯!
お疲れさま~
チェックインした時にオーナーさんが、
「遍明院に今日参拝されましたか?」
「あっ、はい。」
「お寺の近くで、前を走っていた車が山口ナンバーだったので、
事前にお寺巡りをされると聞いていたので
ひょっとしたら○○さんではないかな?と思いました。
このあたりに山口ナンバーの車は、ほとんど入って来ないので・・・」
そう言われて、
メールでの伝達手段が一般化して、簡潔に伝えることは出来るけど、
人と人が直接向き合わなければ、心は伝わらないんだと気づきました。
一日駆け足で4か寺を参拝したけど、
どこのお寺も気持ち良く迎えてくれましたし、
ちょっとしたことが大事なんだと、気付かせていただきました。
雨が降り始めたのも知らずに、
午後9時半頃には眠りにつきました。
明日も、『心の旅』が続きますが、一緒に参拝していただけますか?
長々と、お付き合いいただき、ありがとうございました。