歌舞伎町の女王をドラマ化したら 【別紙:シノプシス】(下) | モノゴトをオモシロくスルドく見る方法「かふてつの方丈記 」

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or
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(続き)


そんな中、主人公は店に出入りする酒屋の青年と出会い、お互い惹かれ合うようになる。

酒屋青年は長年歌舞伎町で女性が食い物にされ不幸になる様子を何度も見ており、なおかつ主人公が未成年であることも知り、驚愕する。


そして、「君はこんな所に居ちゃいけない」と酒屋青年と主人公は歌舞伎町から出奔し、二人の生活を開始する。(場所としては下落合とかそんなイメージの所)

 

二人の生活は幸せで、このまま一生過ごしたいと主人公は考えるようになる。
が一方、ヤクザが主人公を追っていた。借金が未済だったし、何よりもヤクザにとって主人公はもっと稼げる商売道具なのである。

 

遂に二人の生活はヤクザの手下に見つかってしまう。
酒屋青年は主人公を守ろうとするが、ヤクザ者と揉み合いになりはずみで刺殺され、主人公は歌舞伎町に引き戻されてしまう。

 

この事件を契機に主人公は、「自分の生きる場所は歌舞伎町しか無い」と決意を新たにする。(この決意に伴い主人公は少女からオンナへと変貌する)


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第三部 歌舞伎町:死闘編

 

そのころ歌舞伎町ではトップクラブのトップホステスである「ある女」が女王として君臨していた。


女王はもともと主人公と同じような境遇だったが、ヤクザの借金も完済しており、多くの取り巻きに囲まれて、クラブの経営や歌舞伎町コミュニティの支配にも影響力を持つ存在となっていた。

 

ヤクザにとっても女王は脅威となっていた。

 

縄張りに口を出したり、上納金を勝手に減額したり拒否したり、対立するヤクザ組織と両天秤にかけ、にワザと敵対ヤクザに情報を漏らしたり、
果ては「アタシを敵に回したらどうなるか判ってんの?」とか「出るとこに出ればアンタらなんか何時でも潰せるわよ」などと豪語したりするのである。

 

ヤクザは女王の刺客として主人公をトップクラブに送り込む。

 

ここから主人公の戦いが始まる。

 

主人公には二流クラブ時代の常連客などは居たものの、圧倒的に不利な状況から、一人ずつ仲間を作り、徐々に指名を獲得したりと言った孤独な戦いを続ける中で少しずつトップクラブでのホステス界を這い上がっていく。
厳しい状況ではあったが、二流クラブのジェダイの人々は主人公を応援・支援してくれていた。

 

ヒエラルキーの中ぐらいまで上り詰めた所で、女王はアルコール過剰摂取により突如倒れてしまう。

女王不在となった中、旧女王帝国の結束が乱れ既存のヒエラルキーに混乱が生じると共に、次期女王を巡る新たな争いが勃発する。

 

女王にはまだ程遠い所にいた主人公だが、母の血に押されて次期女王戦への参戦を決意する。相手は旧女王帝国の幹部や一発逆転を狙う若い野心家人気ホステスなど、今までとは比べものにならない強敵であり、敵味方入り乱れた血戦となる。

 

当然この血戦には二流クラブのジェダイやヤクザも参戦する。

 

ジェダイの人々は旧女王帝国に対して反感を持つ人々を結束させこれをレジスタンス勢力として主人公を支援し、また旧女王帝国の切り崩しにも貢献する。(旧帝国No.3ホステスとNo.4ホステスの対立を煽りお互いを自滅させるとか、NO.5とNo.6の共闘関係を切り崩し反目させるとか)

 

旧女王帝国勢ホステスはヤクザの対抗勢力(対抗ヤクザやチャイニーズマフィアなど)と結託しており、ヤクザにとってもこの戦いは組織の存続を賭けたものとなる。
またこの頃にはヤクザと主人公の関係は拮抗、或いは逆転するに至っており、主人公はヤクザに対して影響力を行使できるまでに強くなる。(この際”女の武器”を最大限活用したのは言うまでも無い)

 

この最中(さなか)、主人公は「自分がかつての女王の娘」であることを宣言する。

これは自分の王位継承正統性を主張するがためのものであったが、この宣言により敵味方双方に動揺が走る。ママに対しては恩義を感じている者、逆に憎悪を持っている者、伝説として神格化している者などがおり、そのため、味方から離脱する者、敵及び中立勢力から味方寄りに傾く者、敵対心をより硬化してしまう者などを生じ、戦局に波紋を広める。

 

※ここは一つの山場にしたいので、主人公が「女王の娘」であることはここまでは敢えて伏せておく。

 

こうして主人公はジェダイの人々、レジスタンス勢力、そしてヤクザの力をバックに強敵を一人また一人と蹴落とし、叩きのめして行き、遂には女王の座を獲得する。

 

※この時点の主人公は冷酷で非情で手段を選ばない、女狂戦士というか手負いの野獣とも呼べる状態と化している。そんな主人公に二流クラブのジェダイたちが違和感を覚える状況も描写したい。

 

そして主人公は母を継いで女王となり、ヤクザさえ手中に収める歌舞伎町の絶対権力者にまで登り詰める。

 

しかし主人公の心の中には空しい風が吹いており、歌舞伎町の先の新宿駅東口の遙か彼方にある九十九里の風景が何故か想起されるのであった。

 

 

歌舞伎町の女王をドラマ化したら 【別紙:シノプシス】 おしまい。