子どもパステルアート教室で大切にしたいこと | ベルクルールのカラーセラピスト便り

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ポコアポコカード (親子のためのセラピー) 開発者 石合鶴英のブログです

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月一回の子どもパステルアート教室。
この日は、パステルでちぎり絵でした。

思いおもいに色を着けた紙をちぎって貼り付けていきました。
心地よいなあ~と思える色で背景を描き、
これまた心地よいなあ~と思える色でお花の色を塗っていきます。

子どもたちの自由な発想が素晴らしい!

「背景の色とお花の色が違う方が、お花が引き立つよ。どうする?」
と話してみたら、

「いい!この色が好き!」
と、キッパリ言い切って描いた、ブルーの花。

なんとも言えない涼しげで美しい作品になりました。

写真を撮れなかった幼稚園さんの作品がまた素晴らしかったのです。
大胆にちぎった大きな花びらを、花芯のあたりだけのり付けして、華やかな作品になりました。
お姉さんたちから、花火みたい!と言われても、
「薔薇だよ」と、堂々と主張するところが素晴らしい。

自分はこう思った
自分はこう表現した

それがアートの一番の大切なところじゃないかと思います。

高学年のお姉さんたちは、配色を考えたり、配置を考えたりしながら
デザインすることを楽しむようになりました。
2年生の時から始めた彼女たちも、そのころは感じたままに表現していました。

高学年になってくると、美しい作品を作りたいという欲求も出てきます。
これは自然な流れなんじゃないかと思います。

「この色と合うのはどんな色?
    ここは何色がいいかなあ」
と聞いてきます。

色の仲間のお話しなんかをしながら、さいごは自分で決めて描いて行きます。

知る。
ということはとても大切。

とらわれない。
ということもとても大切。

その両方を行ったり来たりしながら、自分らしい表現をみつけていくのだと思います。

色んなことを知りたい、美しい作品を作りたい。
そんな気持ちも大切にしながら、
それでも、
誰かの評価を気にすることなく
自分らしい表現をして行って欲しいな、と思います。

私も彼女たちと同じです。
下手でもいい!自由に表現することを楽しみたい!という気持ちと。
自分の中にあるイメージを画面に現した時、
いやいや違う、もっとこんな感じだったのに。
と画力の無さにガッカリすることもあります。
あー、デッサンを練習しなきゃ、とやり始める。
だけど、その道のプロにはとてもじゃないけど追いつけない。
私らしい表現でいいんじゃない?
下手でもいいんじゃない?
に戻ってくる。

なんの変化もなく、堂々めぐりをしているようでいて、
確実に何かが変わっています。

目の前の物を愛おしいと思って見つめることで見えてくるものがあります。
現実にある形や色から学ぶことがあります。
それを知った上で、
自分らしい表現を自由にして行くと、
前よりももっと、自分らしい表現が出来るようになっています。

だからって、めっちゃ素晴らしい芸術が出来たわけじゃないのだけれど。
私の中での、プチ成長と、プチ気づきがあります。

子どもたちにも、こんな感覚を味わって欲しいなと思っています。

アートは、学校の点数では測れないものだと思います。
誰かの評価は、絶対ではないから。
そして、技術力が素晴らしいだけが、人に感動を与える絵だとは限らないから。

これほど自由を与えられている分野を楽しまない手はないですよね。

音楽だって、クラッシックだけが芸術かと言うとそうでもない。
ポップスや演歌が人の心を打つ場合もあります。

どちらかが素晴らしいのではなくて、
どれもが素晴らしいのです。

私の描く絵は、クラッシックではなくて、
懐かしいカントリーとか、ポップスのような楽しさ、のような気がします。
庶民派です。

だから・・・
私の持っていないものは教えられない。

日常の暮らしを豊かに出来るような
ホッとする時間を応援するような
自分の心を応援するような
そんな絵を一緒に描いて行きたいなと思います。

**鶴**