昨日、ご依頼主にお渡し出来ました。
タイトルは「命の時を慈しむ」
彼女をイメージした時に、
マジックアワーが浮かんできました。
マジックアワーとは、日没後の「太陽は沈み切っていながら、まだ辺りが残光に照らされているほんのわずかな、しかし最も美しい時間帯」を指す写真・映画用語です。
命の光が太陽だとしたら、命の光が沈んだ後に
美しく輝く愛の瞬間。
愛されていたことを知り、
愛していた気持ちを贈り合う慈愛に満ちた、
最も美しい時です。
その時を、慈愛に満ちた両手で優しく包み込んでいます。
時計の針は、6時。
天と地をまっすぐに貫くように・・・
そして、時計の歯車は、一分一秒を大切に刻みながら、ご先祖様から私たちへの命のバトンを繋いでいるイメージです。
下書きの段階では、時計のなかは、白く塗るつもりでいました。
描いていく中で、グラデーションに輝く空の美しさを消したくないなあ~と思い、
時計のなかは、そのまま空が見えるように描きました。
一番美しい時間、だものね。
その美しい命の時に向き合っておられるからこそ、
「今」という時を一生懸命に生きられるのでしょう。
月と太陽、夜と昼、陰と陽、生と死。
二つの両極を一日のうちに感じ、充実した日々を送られることを心よりお祈りしています。
絵をお渡しした時に、
先日ブログにも書いた、もし明日目が覚めないとしたら、子孫に残したいメッセージ、のお話しをさせていただきました。
「送られる側の気持ちを察して寄り添って下さったことに感謝します。私が大切にしていることです。なかなかわかってもらえないので、嬉しかったです。」
と、涙ぐみながら喜んでいただきました。
さっそくに飾って下さって、
お仕事の前の自分のスイッチにします、と言っていただきました。
描かせていただいて、私もとても幸せです。
こうして、お一人おひとりの命の輝きを描かせていただいていると、
本当に、誰一人として同じ人はいなくて
一人ひとりが素晴らしい存在なのだと感じさせていただいています。
ありがとうございます。
**鶴**