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屋久島が見えた。相変わらず不気味だ。山は雲に覆われている。
鹿児島から4時間で宮之浦港着。

船から下りるにも大渋滞。
港はバスや車の出迎えが並ぶ。

自分は今から登る。宿で泊まる時間はない。まず楠川口まで歩く。

途中、商店で水とウイダーインゼリー2つ購入し弁当を食べた。
山に入ると一切の食料調達ができない。山で手に入るのは涌き水だけ。なので空のペットボトルがとても大事になる。


楠川口着。
日が暮れるまでに白谷山荘に着かなければ。

舗装された道から砂利道、山道になる。
暫く進むと、先に歩いている人がいる。
80才くらいの爺さんだ。地元の人ぽい。

じいさんは声をかけてきた。
「あんた楠川口から登ってきたの?」

この道を観光客が歩くのは珍しいらしく、ずっと歩きながら話かけてくる。
途中写真を撮るため立ち止まるが、爺さんは待っていてくれる。
聞くとただの爺さんではなく、元ガイドで屋久島に数百回登っているエキスパートだった。

爺さんは、いろんな話をしてくれた。
屋久島山中に10日間遭難した話、
幕末のころの屋久島の話、
ガイドの質が落ちた話…など。

中でも遭難した話はおもしろかった。1晩で大雪になり、朝には身動きが取れなかったそうで、下山したら村中大騒ぎになったそうだ。

まさに八甲田山を体験したわけで、貴重な話だ。