「ドクター異邦人」ちょっと、辛口評価 | たまちゃんのブログ

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「ドクター異邦人」ちょっと、辛口評価


オーマイニュース(5/21)


「ドクター異邦人」 パク·フン、いつまでソン・ジェフイだけを呼ぶのか



リアル感と緊張感が感じられた北朝鮮での主人公たちの姿、


映画を彷彿とさせたハンガリーの中心からの追撃戦、


SBS月火ドラマ<ドクター異邦人>の開始は、良く出来ていた。


非常に動的であり、躍動感あふれる展開は


視聴者の視線を一度にかき集めるのに十分だった。


しかし、主人公パク·フン(イ·ジョンソク)が、


韓国に定着するようになってから雰囲気は完全に変わった。


ドラマの速度は大幅に鈍化して展開は遅々として進まない。


さらに、現在<ドクター異邦人>には、政治、医学、メロ、家族愛と同志愛など


すべてのものが入り混じっており、そのジャンルは容易に推測できない。


この不思議な状況で、<ドクター異邦人>の正体は何だろうか?



気にしていないメロ、ドラマの重要な軸が揺れる


パク·フンが、果たして北朝鮮で会った初恋ソン・ジェフイ(チン・セヨン)を


見つけることができるのだろうかと、


彼は韓国で医師として正常に定着できるかについての疑問や期待。


<ドクター異邦人>を貫通する二つの主要なキーワードだ。


上の二つのうち、視聴者はどのようなことをもっと気にしているか?


現在までの進捗状況をみると、


ドラマは、視聴者たちの気がかりなこととは何の関係なしに、


前者をより重要視しているように見える。


パク·フンは、口を開けばソン・ジェフイを叫んで、


目さえ開けば彼女を見つけるのに余念がないからだ。


今ちょうど6回を過ぎただけなのに、すでに「ソン・ジェフイ」がうんざりし始めた。


もちろん、人ではなく、名前自体がそうだという話だ。


彼女の名前はパク·フンほか、すべての登場人物たちのセリフにも延々と流れており、


まさに「耳にたこが刺さる状況」である。


幼い時に見たのではなく、北朝鮮に住むようになったパク·フンの切迫した過去、


大きな慰めであり支えになってくれたソン・ジェフイ。


彼女がパク·フンの生活の中で占める重み、意味などがおびただしいことを


知らない視聴者はいないだろう。


そのため、ドラマがそれを強調し、また強調することを理解されないことはないが、


問題は彼の感情のままに付いて行くのが難しいということ。


もちろん、パク·フンの切々たる愛にむやみに共感しにくい理由を、


今のソン・ジェフイが「本物」ではないという事実に帰因させることもできる。


次に、すべてのものを露出させず、


もう少し謎な状況に描き出したならば反応は異なる場合があったのかもしれない。


非常に残念な部分である。


とにかく、すべての状況を総合してみると、


<ドクター異邦人>のメロとしての価値はそれほど高い評価を与えることはできないようだ。


パク·フンとソン・ジェフイの関係だけでなく、パク·フンとオスヒョン(カン·ソラ)。


オ・スヒョンとハン・ジェジュン(パク·ヘジン)との関係もそれほど切なく感じられない、


俗に「ケミカル」が引き立たないからだ。



「異邦人」をどのように描いていくか、最大の課題


メロはそうだが、医療ドラマとしての価値はどうだろうか?


手術シーンなどは、かなり写実的に見えるだけでなく、


緊張感あふれる演出まで加わり、注目を集めている。


しかし、手術前後の状況設定がお粗末極まりなく、


主人公たち以外の人物がとんでもなく無能に見えるなど、穴があまりにも多い。


また、このドラマには、大統領、首相などの高い役職の人物まで登場するが、


物語の深さはあまり高くない。


家族の話も同じだ。


そのすべては、ただこのドラマが採択された無数の素材の一つでしかないということだ。


医学、政治、家族ドラマのように、どんなものとも正確に指すことができない場合は、


<ドクター異邦人>の最大の課題は一体何だろうか?


その鍵は、まさにこのドラマのタイトルに隠されている。


「異邦人」をどのように描くかにドラマの成否がかかっていると言っても過言ではない。


パク·フンは平壌医科大学を卒業し、数々の手術の経験がある天才医師だが、


北朝鮮出身という理由で周囲から後ろ指を指されて蔑視される立場だ。


周りの人が珍しく嫉妬し、牽制する目は完全である。


彼は今、すべてのことを、世俗の物差しだけで無惨に裁断してしまう


下品な人物たちの中に立った。


骨まで徹底的に異邦人であるしかないパク·フン、これらの多くは彼の成功を願っている。


どんな権威にも屈しないパク·フンの堂々は示唆するところが大きい。


それは自分と違ったことを認めず、自分より出来ないと感じられる者を


踏み潰す習性を持つ人物、あるいは世界の報復の性格を持つ。


彼の活躍が大きくなるほど視聴者のカタルシスも大きくなることは明らかである。


最近になって一見のドラマがないという怨念の声があちこちから聞こえる中で、


<ドクター異邦人>も今の展開であれば、


その隊列に合流するのではないかという懸念の声もある。


しかし、展開はお粗末し、内容も少し手抜きしても、


理不尽な世の中に振り回す「異邦人」パク·フンの鞭が十分な説得力を


持つようにするとそのすべてのことは十分に許されることがあるのかも知れない。