こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)スポーツ分野翻訳担当の佐々木と申します。
今回のテーマはレスリング(wrestling)がオリンピックから除外される可能性についてです。
すでにご存じの方がほとんどかと思いますが、2月12日にスイスのローザンヌで開催された国際オリンピック委員会(IOC: International Olympic Committee)の理事会(executive board)において、レスリングが2020年の夏季オリンピックで実施される25の中核競技(core sports)から除外されました。理事会では無記名投票を繰り返して行い中核競技から外れる1競技を決めましたが、レスリングは近代五種(modern pentathlon)との決選投票で敗れてしまいました。2020年のオリンピックでは中核競技として残った25の競技と2016年から採用されるゴルフと7人制ラグビーの27競技が確定し、レスリングは残りの1枠をかけてソフトボールや空手、スカッシュなど他の7候補と争うことになります。IOCによると5月の理事会で候補を絞り、9月の総会で最終決定する予定ですが、オリンピック活性化のために一度除外された競技は復活が難しいとの見方が大勢を占めています。
しかし、なぜレスリングが今回除外されたのでしょうか。IOCは理由を明らかにしていませんが、レスリングは特に西ヨーロッパでの知名度や人気が高くなく、ロンドンオリンピックでも注目度は低かったとの指摘があります。また、レスリングと強い関係を持つ理事がIOCにいなかったことも少なからず影響しているとの報道もありました。
レスリングはこれまで第2回を除くオリンピックで実施されてきました。特に日本は柔道と並ぶお家芸として60個以上のメダルを獲得しており、今回の決定は関係者や選手だけでなく、スポーツファンにとっても衝撃です。しかし、除外が正式に決定したわけではありません。時間は限られていますが、国際レスリング連盟(International Federation of Associated Wrestling Styles)が中心となって迅速に対応を進める必要があるでしょう。
コラム担当者紹介
スポーツ分野の翻訳を幅広く担当しています。私自身スポーツに親しんでいることもあり、普段からいろいろなスポーツについての情報収集に努めています。正確でありながら、実際にそのスポーツに関わる方々が見ても自然な文章、生き生きとした説得力のある訳文を目指しています。
株式会社高橋翻訳事務所
経済翻訳、政治翻訳、スポーツ翻訳 担当:佐々木
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