暗号理論とゲーム理論との融合、プライバシーを守るプロトコル設計 | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)医学翻訳担当の平井と申します。
医学翻訳オークション(auction)は電子投票(electronic voting)と同様に暗号プロトコル研究の対象の1つとして活発に研究が進められてきました。ここでの目標は、オークションの結果として最高入札額のみが明らかとなり、それ以外の入札額(bid)は公開されないにもかかわらず、公平に入札が行われて結果が正しいことを誰もが納得できる、という特徴を持つ効率のよいプロトコルを設計することです。

オークションはゲーム理論(game theory)でも研究の対象になっています。暗号理論(cryptology)では攻撃者の行動にできる限り制限を置かず、どのような不正が行われても安全性が損なわれないように方式を設計します。プレイヤーが正しく行動していることをゼロ知識証明で確認しながら、プロトコルの各段階を進めるために、効率的でない場合があります。

ゲーム理論では、プレイヤーは自分の利益にならない行動はとらないと考えられます。他人の戦略を知った場合でも、自分の利益を最大にする戦略が変化しない場合、そのゲームはナッシュ均衡(Nash Equilibrium)を持つといいます。

ゲーム理論によってプレイヤーがプロトコルから逸脱しないと考えれば、暗号理論は情報の秘匿性を守ることに注力できます。

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大学や研究所で得た知識と経験を生かし、生命科学全般を対象に翻訳を手掛けております。最先端の技術内容に関する仕事が多いため、調査には十分な時間をかけた上で、読み手の立場を十分に配慮し、さらに原文のニュアンスや言葉のリズムを掴み、論理的で読みやすい翻訳文を提供できるよう努めています。
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医学翻訳分子生物学翻訳生化学翻訳  担当:平井