ロンサム・ジョージの死 | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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こんにちは。高橋翻訳事務所(http://goo.gl/25cZv)美術翻訳担当の佐々木と申します。

アート翻訳今回のテーマは、6月24日に死亡したロンサム・ジョージ(lonesome George)についてです。

ロンサム・ジョージの愛称をご存じでしょうか。ガラパゴスゾウガメ(Geochelone nigra)の亜種であるピンタゾウガメ(Chelonoidis nigra abingdonii)最後の生き残りとしてガラパゴス諸島(Galapagos Islands)に生息していましたが、6月24日に死亡が確認されました。推定年齢は100歳以上。1971年にピンタ島で60年ぶりに発見されたオスのロンサム・ジョージは、サンタクルス島(Santa Cruz Island)のチャールズ・ダーウィン研究所(Charles Darwin Research Station)で保護飼育されていました。子孫を残すために近縁種のメスと同居させ、2008年には産卵も確認されましたが、残念ながら実現には至りませんでした。ジョージの死により、ピンタゾウガメの亜種は絶滅した可能性が高くなり、また1つの亜種が地球上から姿を消しています。

ロンサム・ジョージの姿は絶滅危惧種(endangered species)の象徴で、多くのテレビ番組や歌などでも取り上げられてきました。国際自然保護連合(IUCN: International Union for Conservation of Nature and Natural Resources)の調査によると、地球温暖化(global warming)や環境破壊(environmental destruction)によって全世界で約1万8,000種もの動物や植物が絶滅の危機に瀕しているとのことです。身近なところではカバ(hippopotamus)やジャイアントパンダ(giant panda)、ホッキョクグマ(polar bear)、フタコブラクダ(wild Bactrian camel)なども含まれています。

ガラパゴス国立公園(Galapagos National Park)によると、ロンサム・ジョージの個体を保存し、展示も検討しているそうです。ジョージの死は我々人類に向けられたメッセージであり、環境問題、そして自然との共生についてあらためて見つめ直す機会としなくてはなりません。


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美術分野全般翻訳を担当しています。日頃からさまざまなメディアを活用して新しい情報の収集を続けています。「美術」というと、分かりにくい、難しいというイメージがありますが、専門用語には注釈をつけるなど、違和感なく、スムーズに読むことのできる表現を心がけています。
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