日本のアニメと翻訳について | 高橋翻訳事務所スタッフリレーブログ

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こんにちは。(株)高橋翻訳 事務所で美術翻訳 やアニメーションの翻訳 を担当しているコールマンです。

日本のアニメを初めて見たのは80年代の後半で、その当時「Japanamation」と呼ばれていた。これは「Japan」と「animation」が混ざった呼び方ですね。面白いものだと思いましたが、アメリカの漫画やアニメにものすごくはまっていましたので、あまり積極的に見ようとしなかったのです。

何年か後、大学生になっていたころ、日本の漫画が少しずつ英訳 され、本屋さんで販売されるようになりました。鏡やコピー機などを使い、左から右へ読めるようになっていたもので、アメリカの漫画と同様に32ページの短い雑誌形式で出ていました。日本の漫画の多くはいっぺんにたくさん読めるように描かれているものですので、32ページで終わる形式ではやはり、日本の漫画の素晴らしさが味わいにくかったと思います。私は実際、あまり感動できなかったです。日本の漫画って、何も起こらない、というイメージを持っていました。日本のアニメや漫画の数や質に圧倒され、好きになるのは日本に来てからのことでした。

そして、2年前、アメリカの実家に帰った時、本屋さんに行ってみました。日本の漫画がたくさんあり、300ページ以上の長いものがほとんどで、しかもようやく右から左へと読むようになっていました。とても驚きました。違うのは英語 になっていることと、左から右へと読もうとした人のために、本を開きますと「とまれ!このまま読みますとストーリの最後の方を先に見ちゃうことになりますよ!」というお知らせがあったことですね。(翻訳 されているものですので、値段も多少違いますが)

今は日本のアニメをもう、「Japanamation」と言わないらしいです。何と、「Anime」になっているようです。日本以外のアニメはanimationcartoonですが、日本のアニメならanimeですね。漫画も、日本のものであればmangaそのままです。インターネットなどでたまにそのような英語 をずっと前から見ていましたので、そのように呼ばれているのが分かりましたが、実際アメリカに行って英語 で話して、やはり日本の漫画やアニメが好きな人はmangaanimeをいっているな、と実感できました。私には、最初はどうしても、「アニメ」とは「動くイラスト」、「漫画」とは「動かないイラストからできた物語」という意味でしか考えられなく、「anime=日本のアニメーション」や「manga=日本の漫画」という考え方は非常に不自然に感じ、Japanese animation Japanese comicsなどを好んでいました。けれど、アメリカに行きますと恐らくそのような言い方の方が不自然に聞こえるでしょうから、翻訳 の仕事では、はやっている「manga」と「anime」という呼び方を使わせて頂いています。そして、私自身も少しずつ、英語 では「日本の作品」という意味でmangaanimeを言うようになってきました!

(株)高橋翻訳 事務所 美術翻訳  アニメーション翻訳 担当 コールマン