埼玉県八潮市で1月におきた道路陥没事故を受けて、国土交通省は17日に下水道管の全国調査結果を発表したそうだ。
茨城県では県管理の下水道管約15.7キロに基準以上の腐食や破損が確認されたらしい。
原則1年以内の対応が必要となる『緊急度Ⅰ』と判定された管路は、全国の都道府県で2番目に長い10.5キロに及んだらしい。
県下水道課などが記者会見して詳細を説明したという。
県は「直ちに道路陥没が起きる危険性はない」とする一方、対策工事の1年以内の完了は困難との見通しを示したそうだ。
同課などによると、調査は八潮市と似た条件や腐食しやすい場所が対象で、直径2メートル以上で、設置から30年以上が経過した管路約31.5キロを4月から8月にかけてカメラで調べたという。
原則1年以内の対応が必要となる『緊急度Ⅰ』には、霞ヶ浦湖北、霞ヶ浦常南、那珂久慈の各流域下水道と鹿島臨海公共下水道の4エリアの管路が該当し、応急措置の上で5年以内の対策が必要な『緊急度Ⅱ』は約5.2キロあったそうだ。
緊急度は下水管の腐食やたるみ、破損の程度により判定されるそうで、今回の調査では、9割が硫化水素による下水管の腐食によるものとされ、残る1割はひび割れによる破損だったという。
『緊急度Ⅰ』と判定された管が埋設されているのは、土浦、龍ケ崎、牛久、ひたちなか、かすみがうら、神栖、利根、東海の8市町村で、『緊急度Ⅱ』は土浦、龍ケ崎、ひたちなか、神栖、利根の5市町だったそうだ。
県は、管路に土砂の堆積がないことや道路と管路の間に空洞がみられなかったことから、「直ちに陥没が起きる危険性はない」としているそうだが、本当に大丈夫なのだろうか？
今後の対策工事については、対象の管路が下水処理場に近く、水路を下げる必要があることなどから、「1年以内での完了は困難」とし、着工は早くても来年度になるとの見通しで、国に予算や技術的な支援を求めていくという。
つまりお金と技術が無いという事か…。(涙)
県が「直ちに道路陥没が起きる危険性はない」と公表し、その上で緊急の工事は困難と宣言したのだから、万が一にも陥没事故等によって私財に支障があった場合は、しっかりと補償して頂きたいものである。