タレントの長島一茂氏が、モーニングショーに出演し、福島第一原発から海洋放出する処理水について、〝汚染水〟と失言した野村哲郎農水相について「あきれてものが言えない。」と断罪したそうだ。
野村大臣は8月31日午後、首相官邸を訪れて中国が日本の水産物の全面輸入停止するなど処理水の海洋放出で風評被害が深刻な福島の漁業関係者への対応を岸田文雄首相と協議し、その後の記者団とのやり取りで、処理水を〝汚染水〟と失言した。
一方、野村大臣は謝罪と撤回の際、「全然記憶になかった。」と発言し、さらに先月25日の会見で中国の輸入全面停止について「たいへん驚いた。全く想定していなかった。」との発言も蒸し返され、炎上しているらしい。
海洋放出をめぐっては、IAEA監視のもと原発汚染水を科学的に処理した処理水を海水で希釈して基準値以下にして放出しているが、中国は〝汚染水〟と呼んで外交カードにし、即座に日本の海産物の輸入全面禁止を打ち出している状況で、絶対に言い間違えなどは許されない状況だった。
この失言に対し、この日のコメンテーターたちは一様に厳しい態度だった。
長島氏は「緊張感が全くないんじゃないでしょうかね。あきれてものが言えない。」とバッサリ切り捨て、さらに「中国の全面輸入禁止を全く想定していなかったという方が問題。ここは想定するべきでしょう。」と、野村大臣の楽観的な態度を疑問視していた。
また、コメンテーターの玉川徹氏は「当事者意識あれば、この局面で出てこない言葉。」とした上で、中国の輸入全面停止について「全く想定していなかった。」との言葉には、取材した感想として「どうもこの大臣の個人的な資質のようですね。」と、大臣としての資質を問題視していた。
さらにバイオリニストの廣津留すみれ氏も「下向いて原稿を読んでるのかわからないですけど、謝罪する態度じゃなくないですか?と疑問に思う。謝罪の言葉くらい覚えられるでしょうし、『記憶にない』っていうのも言い訳に聞こえてしまう。言い間違いがあったとしても謝罪の態度あるんじゃないか。」と手厳しかった。
正直なところ、今回の問題については私も激しく同意する。
このタイミングで、しかも農水相として絶対に言い間違いなどは許されない。
この方にとって大臣は荷が重すぎたのだろう。