埼玉県飯能市で2018年10月、制限速度を89キロ超える約129キロで乗用車を運転して事故を起こし、3人を死傷させたとして、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)などの罪に問われた、会社員の男(34歳)の裁判員裁判の論告求刑公判が14日、さいたま地裁で開かれたそうだ。
検察側は「犯行態様は非常に危険で経緯は身勝手。対向車両に全く落ち度はなく、避けようもない理不尽な事故。」として懲役9年を求刑し、弁護側は懲役5年以下を求め結審したという。
検察側は論告で、速度超過で2度の免許取消処分を受けながらも、態度を改めず意図的な交通法規違反を繰り返した悪質性を指摘。
車も大きく改造し、「根拠の伴わない運転技術に対する過信や楽しみたいという安易な欲求があり、事故は起こるべくして起きた。」と必然性を強調したという。
弁護側は129キロは極端な高速度ではないと説明し、犯行当時は交通量が少なく信号無視も飲酒運転もしていないとし「極めて危険とまでは言えない。」と主張したそうだ。
また遺族と示談が成立見込みで内妻が男の監督を約束している点などから情状酌量を求めたという。
起訴状などによると、男は2018年10月19日、午前2時10分ごろ、飯能市平戸の国道299号を約129キロで走行し、カーブを曲がり切れずに対向車と正面衝突し、対向車を運転していた男性=当時(23歳)=を死亡させ、助手席の男性=同(23歳)=と自車の助手席に乗っていた男性=同(20歳)=に骨折などの大けがを負わせたほか、同年4月20日には同市の国道299号で、乗用車を123キロで運転したとされている。
県警は今年2月1日、自動車運転処罰法違反(危険運転致死傷)の疑いで男を書類送検し、地検が5月28日に在宅起訴していたそうだ。
時速40キロ道路で、交通量が少なく、信号無視も飲酒運転もしていなければ『極めて危険』とまでは言えないと弁護士さんは言っているそうです。
その結果、1人を死亡させ、2人に大けがを負わせているのにである。
さすが『弁護士は被告人の利益を』である。