30年以上、鞄の販売に携わり、職人に修理などについても多少は教えてもらい、それなりに鞄についての知識もあると自負していたのだが…。
毎年販売させて頂いている指定の鞄の修理が持ち込まれた。
昨年までは起きた事のない故障だった為、部品を外して原因を探っていたのだが、私が1時間近く悩んでいたところへ修理の担当がやってきて、ものの数分で「これじゃ、壊れちゃうよ。」と一言。
それでも分からない私に向かって、「この部品は昨年までのものより丈夫なんだけど、丈夫なうえに頭の部分が薄すぎるから斜めに力を加えると生地を破いてしまうんだよ。」と教えてくれた。
言われてみれば確かにそうなのだが、その程度の事も理解できない私の30年は何だったんだろう?
やはり専門的な経験を長く積んでいると違うんだなと思い知らされた。
私も頑張らなくては…。