欧州議会ではこの日、英国民投票の結果を受けた討議が行われ、ユンケル氏は「英国の友人らは自身の意見を表明した。尊重しなければならない。」と演説した。
UKIP議員らがこれ見よがしに拍手を浴びせると、ユンケル氏はフランス語での演説を中断し、英語で議員らにかみついたのだ。
くしくも議場でユンケル氏と通路を挟んで隣に着席したのは、欧州議会議員でもあるファラージュUKIP党首。
同党首が演説で「あなた方(EU)が怒る理由は明らかだ。現実から目を背けているからだ。」などと挑発的な発言を連発する一方、英国とEUとの自由貿易協定が締結されれば「われわれはあなた方の親友になる。」と訴えると、議場からはヤジが相次いだ。
つまり英国の離脱派は、EUを離脱しても今までのようにEUとの自由貿易を模索していくつもりのようである。
しかしEU側としては、当然であるが、EUを離脱しても今までと同様な貿易ができる前例を作ってしまっては、他国が同様に離脱を表明しかねない為、英国に対しては厳しい対応をするとみられている。
私達が思っている以上に、EUと英国離脱派との溝は深く大きなもののようである。