修理は万能ではない… | ひでっちのブログ

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カバン屋のオヤジです。仕事関係もですが、旅行や食事など、個人的な趣味趣向を中心に感じた事をとりとめもなく書いていきます。

このところ、あまり無かったのですが、先ほどお客様から修理の事でお叱りを頂いたので書かせて頂きます。

お客様が牛革のショルダーバッグをお持ちになられ、横の縫製部が破けてしまったので修理して欲しいとご要望頂いたのですが、下記の理由をご説明してお断りさせて頂きました。

1.革が硬化して縫製部分から敗れ始めており、改めての縫製が難しい事。

2.仮に修理個所に新たに革をあてて修理ができたとしても、現在の縫製部位への再縫製が不可能な事。

更に言えば、上記の点をなんとかクリアできても修理代が高額になってしまう事を、丁寧に説明したつもりだったのですが、1万円しなかったバッグに高額な修理代がかかるのかとご立腹されてしまいました。

その後もできるだけ丁寧にご説明をさせて頂き、最終的にはお引き取り頂いたのですが、やはり修理は簡単にできると思われている方がまだまだいらっしゃるんだなと考えさせられました。

正味15分程度の対応だったと思いますが、まるで1日仕事したかのような疲れを感じました。


塚本カバン店