2年程前に発売された本なのですが、羽生善治さんの「大局観」を読みました。
多くの著書を出されている中で、おそらく「決断力」に並ぶ人気の1冊。
偶発性が非常に少ないとされる将棋の世界での勝敗についてや、洞察力の高め方、
集中力を養う技術や意思決定の話など、天才棋士の思考を詳しく学ぶことができます。
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情報や知識はしばしば創造に干渉する。
ひとつの決断のもとに指される手の水面下には膨大な思考がある。
人間は、自分が選択しなかったことが実際より良く見えてしまう傾向がある。
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感情のコントロールやリスクに対する意識、運やミスについての話、
コーチングやトレーニングなどの練習に関してなどが書かれた前半が特におもしろい。
将棋をまったく知らない私にとって、内容が将棋に寄り過ぎた最終章は、
事例やその話の中身をちょっとイメージしにくかったのですが...笑
全体的には、ほどよく将棋に置き換えた話の進行で、精神面や技術面について、
判断能力や本書の大綱「大局観」についてなどが実に興味深い内容です。
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どう選択し、どう判断し、どう流れを読んで勝利に繋げるか。
勝負の世界に生きる人間の、心の鍛え方や勝負強さに迫ることができます。