半年目の今日は、10年目の今日と計らずも重なることとなりました。
テロと天災に違いは大きくありますが、多くの人命が奪われたあの日の節目に、哀悼の念は溢れます。
半年…。
被災地では自衛隊の撤収も進み、今後の作業は少しずつ民間へと移っていきます。
それでもまだまだ難題は山積し、多くの支援を必要とする現状。
その仕事を奪うことなく経済を刺激し、手を差し伸べながら助け合い、
復興への道を長い目で見据え、共に歩んで行かなければなりません。
そんな、厳しく険しい道のりでもきっと大丈夫、
人間は他人のためであれば、大きな困難に立ち向かえるようにできています。
10年…。
この日を前に、アメリカは拙速なひとつの結果を出しましたが、
当然に、それはなんの解決にもなっていません。
憎いからこそ、正義だからこそ、整合性のある道徳的見地から、
正しい裁きを正当なルールに則って下さないといけないのでは。
「正しかろうが間違っていようが、ただひとつの国に忠誠を誓う」というのは、
きっと愛国心からは乖離した、危険で誤った思想なのでしょう。
宗教的対立による歪みが引き起こしたものなのかも知れませんが、
忠誠心をひとつの旗に誓うようなことは強制されないはずです。
根が深く、センシティブで危うい問題でもあるため、
正解がどうのといった次元での問題ではない気もします。
それでも、その行く末に人の命を奪うという、残虐で行き過ぎた行為があったのなら、
その宗教の持つ教えは、間違いを持った事実として横たわるはずです。
犠牲となった多くの命が、安らぎに満ちた健やかなる眠りに包まれますように。
鮮烈な記憶と悲しみを背負い生きる運命となった命に、平穏で輝く未来が訪れますように。
平和への願いを込め、美しい生命に感謝する祈りを、忘れ得ぬこの日に届けたいと思います。
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それでも美しく雄大な自然を仰ぎ、
繰り返してはならない過ちを、空に誓います。