興味のない方には華麗なスルーを推奨したにも関わらず以外と反響があった、
ビンラディン殺害のニュースについて書いた全4回のjusticeシリーズ

問いもいくつか頂いたのですが、まず、ただの稚拙な感情論だけで話をすると、
「あんな極悪なヤツ、殺せてよかったぜ」ぐらいのやや野蛮な思いだって当然にあります。

9.11の映像を見る度、悲しみは言葉にならないし、このテロを首謀した人間が憎くなる。
それでも「やられたらやり返す」という鉄拳制裁を国家が行って良いのかを考察してみたわけです。

今回の事件を受け、先日あの池上彰先生も特番をされていましたが、
「良い質問ですねえ」的なものをいくつか簡単に解説してみます。笑


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“今回の軍事作戦の目的は殺害で拘束は念頭になかった”
拘束も視野に入れていたとも言われ、また、一度拘束しその後殺害したとも言われています。
いずれにせよ、発表はころころと変わるし、真実は分からないため真相は闇な感じのようです。


“拘束しても裁判をするのは難しい”
どの国の法律で裁くのかが裁判以前の争点になり、安全な法廷の確保、身柄の輸送も困難です。
公開法廷の弁論の場で、被告の主張が組織を喚起する場にされるという懸念もありますね。


“オバマ大統領が書いた絵”
・DNA分析は、第三機関を介さずアメリカのみが行う。
・遺体の写真は公開しない。
・すぐに水葬する。

こうなると、極端な話全てがまったくの捏造であっても誰にも知る由はないですね。
※埋葬してその地が聖地化されることを避ける為、水葬するというのはまぁ当然ですかね。


“容疑者暗殺のために丸腰の民間人を巻き添え”
ビンラディンの家族なので、一概にただの民間人とも言い切れないのでしょうか。
※この周辺は凄まじい一夫多妻制で、妻は「同時」には4人までなので、結婚離婚を繰り返します。


“今回の軍事作戦が検討違いの悲劇に終わる可能性”
ようするに、何らかのミスで情報が漏れて既に逃亡されていたり、
武装していて反撃され、作戦部隊に犠牲者が出たりした場合です。

関係のない人物のただの民家だったりした場合はもう最悪です。
(綿密な捜査をしているはずなのでありえないでしょうが。)

余談ですが、今回の襲撃の際に故障トラブルを起こした数億もするステルス機(ヘリ)を、
アメリカ軍は証拠隠滅のためにその場で爆破しています。

大事な場面で数億のヘリが故障するのもちょっと驚きですが、その機密の隠蔽ぶりも驚きです。

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あらゆる事象を踏まえ、報復テロの心配はあっても、身柄奪還へのテロ攻撃や人質交渉を避ける為、
殺してしまうのが一番手っ取り早かったというわけなのでしょう。

例のごとく、全てが茶番だという見方からビンラディン生存論が浮上したり、
陰謀論や自演説だって、どことなくあちらこちらで起こるでしょう。

想像を絶する計り知れないジレンマがあったのは当然でしょうが、
ただの正義だ、ただの酷薄な事実だと片付ける前に、真実への距離に惑いながらも、
出来得る限りのその真意への追求を知りたいものです…。