情景や感情を、言葉を紡いで伝える表現者でもある以上、「言葉にならない」は避けるべき禁句。

ただ、あたかも隔絶しているかのように映し出される凄惨な情景は慟哭そのもののようで、
あんまりなその現実は、無力にも、いとも容易く言葉という表現の選択肢を奪う。

稚拙な所感と軽卒な表現力が、その傷口をえぐることもあるかと思うと激しく懊悩するが、
ただただ心がもう、どうしようもなくなってしまっているのが事実。

深く傷つき、疲弊したその心を到底推し量ることはできず、重ねることも許されないが、
未来を照らす希望を見つけるための行為は、もう少しだけ先に取っておいてもまだ遅くはない。

肩を寄せ、感情に無理な力を加えない勇気が、正義の是非に小さな答えを与えてくれる気がする。