2020年の夏季オリンピック招致を目指し、広島・長崎が動きを見せていますね。

全世界で核廃絶へ向けた機運が高まる中、平和の祭典であるオリンピックが被爆地で開催されることには
大きな意義があり、平和を希求する動きを加速させる好機となると想う。

ただ、商業主義化している近年の五輪の構造。
開催と、その招致活動による財政予算の問題や経済効果など、お金に関する必要な面は当然あるが、
この地で開催するには、「平和を実現する」という五輪が標榜する本来の理念に沿った、
真の平和の祭典とする重責も問われる。

東京が苦い経験をした直後で、世界唯一の被爆国であるという事実が招致に使用されることや、
被爆地がある種のお祭り騒ぎになるということに違和感を覚える人も少なくないだろう。
開催能力や東京との信義上の問題、1都市開催が原則であるという問題以前に、
戦争の犠牲者や被爆者への思慮深い行動と、平和を唱えることの本当の精神を欠いてはいけない。

これを機に核廃絶への動きを強め、五輪が平和を象徴する素晴らしい祭典として再生出来るのならば、
私はおおいに賛成し、「最初の被爆地、最後の被爆地」として、是非その開催を実現させてもらいたい。

今までのオリンピック招致とは、意味や重要性が確実に違うということを国民が理解し、
「なぜ東京?」という疑問が最後まで払拭しきれず、一丸とはなれなかった前回とは違う、
今この時に、被爆地に聖火を灯すことの本当の価値を認識して、訴えていくべきでしょう。

もちろん簡単なことではないだろうけど、「核全廃や平和の実現へ向けての開催」を超え、
「平和が実現した記念の祭典」となれたのなら、2020年は素晴らしい未来ですね。