あなたはICチップを埋め込まれたいですか?
共通番号制と人権を考える学習会に参加してきた(2012.6.6)。
まず、反住基ネット連絡会・プライバシーアクションの白石孝さんの話を、詳しいレジュメを参考にかいつまんで。
政府が導入準備を進めている「マイナンバー」=共通番号制度は、国民にシアワセをもたらす幸運の女神と宣伝されているが…。社会保障と税の一体改革で、真に手を差し伸べる人たちを救済すると公言したが、さまざまな公約違反嘘つき政府なんて信用できますか?
個人番号が誰でも見えるIDカード発行で常時、携帯が義務付けられる。寝ても覚めても、IDカードを肌身離さず持っていないといけない。韓国では既にそうなのだが、警察官の職務質問の際に、携帯電話が共通番号と連動しているので、携帯を提示しなければならない。
社会保障・税番号大綱では「主権者たる国民の視点に立った番号制度の構築」とうたっているが、国家が国民のすべての情報を把握するようになり、情報はすべて国家のものになる。社会保障は権利なのにほどこしになり、住民票と番号がリンクするということは、住民票がない人は国民ではなくなる。国家がますます強くなり、国家と国民の関係は劇的に変化する。
とってつけたように災害時の活用というのが法案に入ったが、実際、ある被災地・市役所の人にシュミレーションしてもらった。「震災では住民も観光客など通りすがりも外国人も、今そこにいる人たちを救うことで精一杯で、番号カードなんて役に立たない」ときっぱり。
寝ても起きても認知症の人も、常時携帯のIDカードなんて、生体認証のICチップにしないと無理ではないか?!
やっぱりおかしいマイナンバー・医療情報の流失などセンシティブ情報どうする?
次に弁護士の平沢興さんの話を、これまたかいつまんで。
共通番号制度の目的は大綱に「真に手を差し伸べる者に対する社会保障の充実や、負担・分担の公正性の確保」などとあるが、『真に手を差し伸べるべき者』とあえて括弧にしたが、非常に怪しい。番号制の前提である「所得の正確な把握」は出来ない。
低所得であることを、どのように把握するのか。所得がないことは、絶対に明確にならない。不正受給の防止策は必要だか、それが必要な人への給付を防げるとは言えない。過大な人権制約の方が問題。
例えば、センシティブ情報である医療分野の情報連携はすぐに実施できる訳ではないが、今後どこまでやるかは不透明。電子カルテの普及率は、400床以上の病院で40%、病院で12.5%。医院はもっと低い。
番号制度先にありきで、国に個人情報を知らせて管理させる制度ではないか。
滝汗(。^。)コケ!(T_T)