パラサイト 半地下の家族』と同じく格差社会における最底辺の人を描いている作品です。前の作品では狡猾にのし上がっていこうとする様を描いていましたが、今作はお人好しの最底辺が事件に巻き込まれても、その中で幸せを見つけていく主人公が描かれています。どんな時にも希望を見出そうとするという雰囲気でしょうか。

とはいえ、実際に描きたいのはそういった主人公ではなく、周りを取り巻く人物たちだとは思います。最底辺の彼からそれぞれに搾取し利用しようとする者たちが作品としての鍵で、その彼を本当の意味で助けてくれたのが異性の見た目にも醜悪な生物だったという。

SFを題材としたブラックコメディで基本的にはユーモアが溢れて楽しめる作品だとは思いますが、やはりその底にある人間としての恐ろしさというものが散りばめられているのは、なんとも言い難い不快感のようなものが残るかもしれません。