生きること、食べること、死ぬこと。生死の無常とささやかな幸せを描いていく、荻上直子らしい作品ではないでしょうか。序盤からあまり登場人物、とくに主人公の来歴とかが語られず、サッと前科者で更生も含めて田舎の塩辛を作る会社に勤めはじめたコトを語るくらい。新しい暮らしが始まって、奇妙な隣人たちに囲まれて少しずつ主人公の心の内が解きほぐされていく感じが穏やかで、念仏のような落ち着きを感じながらも、先に書いたように生死というテーマを描いています。

生きるのに辛くても、それぞれにチョットずつお節介をして支え合っていく、ミニマムだけれども無間に広い幸せの映画だと感じました。