デヴィッド・O・ラッセル監督の、私の大好きな俳優たちがわんさかと素晴らしい演技を魅せてくれる、ユーモアの利いた私好みの作品だと思います。クリスチャン・ベイルとジョン・デヴィッド・ワシントンのバディ感も良いのですが、マイク・マイヤーズとマイケル・シャノン演じる諜報員コンビも、見た目からして笑いを誘う出で立ちで現れるのが良かったです。もちろん、若いラミ・マレックやアニャ・テイラー=ジョイも素晴らしく、ロバート・デ・ニーロのいるだけで完成されたような存在感も現役でした。

物語はスメドリー・バトラーの証言映像を元に作られた創作で、史実を描いたのとは違ったエンターテイメント作品となっています。彼の言う陰謀論なんてものが実在したかは未だ定かではない話ではあるものの、当時のナチスというものを陰謀論として揶揄されていたのかもしれない存在で、現代で考えればそういう落とし穴なんてものは、意外と足元にいくらでもあるのかもしれない、と思わされたという意味で、とても馬鹿にできないテーマだったと思います。