イギリスでは知る人がいないくらい知名度の高いポップスター、ロビー・ウィリアムズの半生を描く自伝的作品なのですが、主人公をチンパンジーで描写されているのが面白いです。作品としてはよくあるスターの栄枯盛衰を描いていて、ただ今もなお現役で活躍している人物だからこそ、このチンパンジー演出の効果は大事だったように思います。
本人が声を当てているコトだったり、チンパンジーと他の登場人物の違和感なく物語は進んでいくコトだったり、しかし自分を呪う劣等感の比喩のようにも見える、そんなこの演出はひとつの発明のようにも感じました。ありきたりの物語ではありますが、ミュージカル作品としての歌唱も映像演出も素晴らしい出来でした。