昨今の漫画作品を実写映画化するのが良いと思うトコロは、映画的な問題、技術や予算によって独自解釈がひどかったものが、原作を尊重して原作に寄せていく努力が見えるトコロでしょうか。この作品も見た目から、ソックリではないものの「良いな!」と思わせる日本人キャストの面々です。惜しむらくはアメリカ海軍の配役で、もっと名のある方をひとりふたりいてくれれば、と。

作品自体は古く、私が成人した頃に読んだ記憶があるのですが、今やる意味というのは映画技術のみではなくどういったトコロに焦点を当てていくのか、というトコロでやはり弱かったと思います。原作重視なので、序盤がどうしても艦隊戦の面白さが原作でも際立っているトコロではありますが、現代的な翻訳とでも言いましょうか、そういったメッセージの発信という意味では力がなく、むしろ戦争を肯定しているような雰囲気さえ感じるトコロで終わってしまうのは惜しいと感じるトコロです。

ですから、作品の本質を突くという意味でも、次回作に是非とも期待したいトコロ。