この間も青森のムラ社会で陰惨な事件がありましたが、今でも因習でその社会を縛っていたり、この作品のように閉ざされた社会が如何に生き延びようともがいているか、ということはこれから先の世界を作る上で語らずにはいられない話だと思います。
最後まで観て私が感じたのは「愛されなかった人たち」という印象が強かったです。主人公にしても幼なじみや村の権力者も、そして村自体が愛されたかった存在だったのではないか、というコト。村自体が大きな社会から見捨てられ掃き溜めにされて、それでももがき生きていこうともがいているように感じました。これかの日本も様々な格差を産んでいくであろうコトは感じるトコロで、その底辺、底で生きていく社会とはどんなものか、どういう人たちが生きているのか、そういうコトを描いている作品じゃないのだろうかと、思うところです。