思っていたよりも孤独感がなかったな、という第一印象です。ザックリ言うと、戦地の狙撃兵が作戦の撤退時に砂漠を横断する中、地雷を踏んでしまう。そして救助も来ない絶望的な渦中で幻覚と共に自らと向かい合う、というところ。

登場人物自体も少なく、ほとんどが主人公マイクに絞られた作品です。マイクが戦地に赴いた理由、マイクが抱えているトラウマ、マイクが渇望している未来。これらが砂漠の真ん中で地雷を踏み、前にも後ろにも進むことが出来ない。悪魔の囁きのように頭の中を駆け巡る幻覚。確かに自分と向き合う孤独な戦いではあると思います。しかし、地雷を踏んだコトをキッカケに爆発しそうな感情を抱え続けてきた自分と向き合っていく、というそんな印象が強く感じます。

 

登場人物は幻覚も含めかなり少数で、ほとんどが動けないマイクの演技で展開していく中、そのマイクを演じるアーミー・ハマーが良かったです。口数少なく感情がないように見えるも、様々な思いがマイクの中では常に蠢いていて、地雷という極限状態でそれに向き合っていく様は、とても素晴らしいものでした。

そして、前半ではさりげなかった色々なカットがラストに畳み掛けるように効いてくる、その演出も素晴らしい。あのポスターで地雷を踏み跪いた姿のマイクの姿がこの作品の全てを受け止めているのです。