蒐集、と書くと病気感が出ていていいな、と思いますね。20代前半頃までは目標もなく“初回限定”だとかで買い漁ったりしていて、ある日突然に訪れた「収集し続ける先にあるものはなんだろう」という気持ちから本書で言うところの“エアコレクター”になりました。今振り返れば、それは病気としか言いようのない行動であったとは思います。とはいえ、今でも捨てきれない“使えない”モノ“使いようのない”モノは遺産のように残っていますが(笑)
コレクターというものは誰しもあるものだとは思います。それはチョッとしたこだわりが発端で、行き過ぎると蒐集になってくる。それを著者のとみさわさん自身の歴史で編集していく(解体と再構築)のが本著の内容です。
ごくごく個人的に収集しているだけなら楽しい趣味なんだと思います。でも、収集していく過程でそれに付加価値を求めようとする、承認欲求とかを見出そうとすると、収集し続けることに疲弊してしまうンですよね。そこで断捨離をするけれど、それは幼少期からの癖なのでまた何かしらで始めてしまう。
本著の面白味というのは、とみさわさん自身が自らを振り返って、その蒐集癖を分析しているところ。それによって出てくる言葉が“エアコレクター”。私もこれには凄く共感出来るところで、本当は何をしたかったのかに気づかされるワケです。本当に望んでいるのは、実物を集めることではなくてある種の承認欲求であったり、データ化された自分であったり。私も似ているンですよ。だから本著は面白く、読み進める時間は楽しかったですね。