悪い男ふたりのチラシ写真に惹かれるワケですが、そのピエール瀧さんもリリー・フランキーさんも良い演技をしています。そこはかとなく気持ち悪い怖さがあるのはもはや今の日本では、このふたりが一番かもしれません。ふたりとも役者ともチョット違うのですが(笑)

この作品の面白いところは、戦後の日本が辿ってきたカルトを圧縮しているようなところかと思います。連合赤軍、新興宗教、2ちゃんねる、ユーチューバー。狂信して誘拐・監禁をする男たちとそこに集まってくる気味の悪い連中。内部分裂による殺人。数字だけを相手にやり過ぎた配信。そして目覚めと……と段階を踏まえて現代社会に根を張っている薄気味悪いもの、魑魅魍魎を描いている作品に思います。

そして、この作品で一番好きなところは、子どもの心境の描き方。後半に急にホンモノが登場する展開になるのですが、そこで語られる言葉は非常に上手く語られていると思います。「子どもってそうだよな」っていう、物語の核心にいる少女がとても現実味のあるところにある脚本が、私には一番良いところでした。