PTバーナムという実在の興行師を原案に作られた、現代のミュージカル作品でしょうか。『レ・ミゼラブル』以降のミュージカル映画らしいダイナミクスのある大掛かりなエンターテイメントを楽しめます。

あまり情報もないのでなんとも言えませんが、実在のPTバーナムという人はもっとあくどい印象を受けます。それに対してエンターテイメントの主人公として仕立て上げられた本作のPTバーナムはわかりやすく、知識なしに作品の世界へと誘ってくれる印象です。なので、ストーリー的にも雑と思える展開はいくつもあったりはするのですが、そこはエンターテイメントとして楽しむべき、スルーするべき部分なのかもしれません。

 

とはいえ、昨今の差別主義をテーマに据えているのが現代的で良いシナリオだったと思います。1800年代後半の大国主義の中にある混沌とした中での、見た目や出自による差別という厳しい現状。その中でかかる『This is Me』のパワフルな歌と映像こそ、この作品の一番の盛り上がりで一番の見せ場として最高のシーンでした。