結局のところ、楽しかったけれど3時間弱もの作品にする必要はなかった今作、シリーズ通して一番モヤモヤしているところです。とはいえ、宇多丸師匠が批評してくれたおかげで、自分が何に対してモヤモヤしていたのか、というのが明確になり、感想もまとまりました。

全体的にキチンとスターウォーズらしさを踏襲し、3部作の2作目としてのメソッドをおおよそ使っていたところは良かったでしょうか。大枠ではキチンとスターウォーズしているし、映像的な展開も楽しめる内容ではあると思います。しかしながら、宇多丸さんも言っていたように結末に向けて全てがムダになっていったのは作品として面白くないところ。これを上手く言葉に出来ずに私も批評できなかった部分ですね。だから始終モヤモヤした感じを引きずったまま結末を観させられた感じだったのです。だからこそ、3時間弱は長すぎる。

まぁ、いくつか好きなシーンがあるのは確かで、映像的には悪くはないと思います。

 

 

 

さて、ここからネタバレで作品について語りたいかと。もちろん、思いれのあるシリーズで好きだからこそ、言葉で突っ込んでいきたい、ということです。

 

先程も書きましたが、やる事なす事全てが無駄になるストーリー展開が面白くない。アレコレやって最終的に負けて打ちひしがれるのが2作目のメソッドの中心とはいえ、全てが全て裏目に出るだけで観ていて辛い。それも3時間弱も。

そしてそのどれもが主人公レイの成長に関与していない結末。オビ=ワンは自分の闘いをルークに見せ、この世を去って逝ったのに対し、レイはそれを目の当たりにすることもなくルークは逝ってしまう。修行そのものもおざなりで、レイもダークサイドとの葛藤は弱い。また、カイロ・レンにしてみても心の弱さの表現はアダム・ドライバーの演技の良さに救われていますが、脚本としては劣悪。レイアは死ぬべきだった。

予告の段階でルークとレイアは死ぬ覚悟で観に行ったのですが、それも中途半端な印象。結果、ルークは生きてレイアは生き残るワケですが、キャリー・フィッシャーが亡くなったコトを考えると、次回作の出だしは「レイア姫は死んだ」くらいから始まってしまうのかな、と。前作の出だし「ルーク・スカイウォーカーが消えた」くらいの衝撃度を狙ってもいいのですが、さすがに主要人物の死を字で見るのは嫌ですね。

そもそもが前作で風呂敷を広げすぎたこと、今作で無理に回収に走りすぎのか、あるいは半端に回収し始めたこと、この点にも疑問を呈したいところです。レイの出自、カイロ・レンのダークサイドへの転落、スノークの正体、J・J・エイブラムスだから実はまだ用意されている真実があるかもしれませんが、その扱いに関してはあまりにも雑すぎる内容。その上でストーリーは遠回りしすぎている。

今3部作は始まったところで広げた部分の納得の出来る形で回収をしもらいたい、という期待を次回作に求めるしかない現状。スノークが死んで最高指導者になったカイロ・レンとファースト・オーダーの存在、キャリー・フィッシャー不在で生き残ったレイアという現実的な問題、そしてレイを主人公として結末をどう迎えようとするのか。モヤモヤするばかりです。