カミーユ・ヴェルーヴェン警部シリーズの完結。シリーズを通して読んで、なんとも嘆息してしまう内容でした。どれも作品に描かれているものはミステリながらも悲劇で、そのやり場のない物語が、読み進めるに胸に棘を残すのです。
しかしながら、初めて読んだ『その女アレックス』から一貫して、とてもミステリ小説における演出が素晴らしく、それは映画的な心地の良い。この絶妙なバランス感覚が世界中で賞を受けるほどの作品である証拠なのだな、と。
なかなか海外のミステリ小説は習慣や土地勘のギャップに苦しんで楽しみきれないところもあるのですが、ピエール・ルメートルの作品にはそこを埋めるだけの魅力を感じる作品でした。
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