原作は開始当初から読んでいて、最初の頃は花沢さん自身の漫画家マンガかな、と思いつつ
「どうかな?」と読みすすめていました。しかし、読み進めていくに不穏な予兆が散りばめられそれが具現化してからの展開は、それがまるまる一巻分費やしただけの重さとして、エグ味というか旨味として物語が進むに効いてくる、とてもいい展開を感じていました。
その映画化として、正直もうかなり話は長く進んでしまっていることも考えたら、原作のこの辺りまでの話かな、というところで切れていたのは原作を読んでいる私にはちょうど良かったかもしれません。ただ、やはり2時間半弱という時間において、原作にある主人公たちの持つ人生の重さが語りとしては弱いな、と。原作はドロドロに濁って美味しいけれども好き嫌いの分かれる濃厚な味わいのスープなのに対して、映画作品としては上澄みを何回か濾して澄んだ口当たりのいいスープに仕立て上げた印象です。そういう意味で、原作を知らずともエンターテイメントに長けた楽しい作品であったと思います。