以前から気にはなっていたタイトルなので、最近の重めなところに挟んで読んで見ました。
タイトル通り、SFな恋愛小説といったところで、ギミック的にはとても好みで楽しく読み進めていたのですが、その正体が分かって以降の展開というか書き味が物足りなく感じます。まぁ、SFが好きなんだと思っている人には、タイトルからしてトリックが分かってしまう程度なので、私にしてみれば最初からネタバレした状況で読んでいましたから、そこに驚きもなく「ああ、そうですか、そうですか」とそれほど事件が起きた感じもないところです。
読み流す、という意味ではその軽さが心地よいところでもあるように思いますが、中盤で明かされる真実で物語が燃え尽きてしまい、大事なはずの後半の物語は面白味が薄すぎて帯などに書かれているほどの感動は、私には呼び起こすほどのモノではありません。美味しい要素が多分にあるはずなのに、その味はボケてしまったスープのような感じです。
最近の流行で考えれば、映像化するには面白いのですが、それは俳優と演出家の力量が出てくるかと。そう思うと、この手に感じる軽さというのは、作者の描写が下手なのか意図なのかどうかは別として、人間描写の希薄さ、読者に丸投げな感じが要因になのかな、とも思いました。
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