スティーブン・スピルバーグの最新作としてやはり、『シンドラーのリスト』以降の作風を踏襲しているように思います。映像の撮り方の上手さはそれ以前からの巧さで、映画としての面白さを踏まえたところにある作家としてのメッセージがとても伝わりやすいと思います。
シンドラーにしてもリンカーンにしても、為したコトはとても素晴らしくそこだけをキレイ事として取り上げるコトは多くありますが、スピルバーグの描く世界にはその主人公もひとりの人間としての像を観るコトが出来ます。成し遂げようとする大きなコトのために小さな障害に対して画策し実行してく様は、どこか悪人の顔を見せることがあります。また、ひとりの人間として切り取った時の主人公としてはどこか欠陥を見いだせるところがあり、力を持つもの責任のようなものを問うてきたようにも思います。