私がよく使う書店にて、入口目の前に平積みされている文庫本には「空前絶後7冠」と書かれた帯がされ、手にとって見てみるとどうやら海外ミステリのようで。ミステリは好きだけれども、久しく海外文学自体に触れていなかったコトもあり、興味が湧いたので他の本とまとめてレジに。
7冠だとか、そういう謳い文句自体は大げさにも思うけれども、それに恥じない内容であることは確かです。ミステリ作品特有の最初の緩慢さは否めないものの、読むほどに物語にのめり込んでしまう面白さがあります。しかし、このくらい作品であれば他にも良作は多く、受賞の要因はもう少し違うところに感じました。
私が感嘆としたのは何よりもハリウッド映画のようなスリリングな展開を文字で伝えてくる魅力。ハリウッド的なスピーディなものは映像だからこそで、これを小説で楽しませてくたのはこの作品が初めてです。読んでいながら映像的な感覚を刺激し、続く展開にワクワクさせられる。児童文学の冒険小説のような面白さを大人が読むミステリとして楽しむコトができました。
そしてなにより、翻訳モノにつきまとう微妙な空気感もなく、とてもストレートに作品の面白さを感じることが出来たことも、付け加えておきます。
- その女アレックス (文春文庫)/ピエール ルメートル

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