まるで漫才やコント、落語を観ているようなコメディでとても笑わせて貰いました。70過ぎの母と一緒に観に行ったのですが、その母も往年の二枚目俳優たちがくだらない冗談で満ちた映画の世界に笑っているのを見て、楽しんでいたようです。どの年代にも優しい、それこそ今のお笑いみたいにテンポが早くてギャグの応酬みたいなものではなく、寄席の間、観客が笑う間に合わせて展開していくような、ゆったりとして確実な笑いが心地良いのだと思います。
しかしながら、音楽が北野映画っぽい淡々とした雰囲気を持っており、どこか感情移入を拒否するようなところが感動を呼び起こしません。これはこれで良く、それこそ他人の悲劇を笑いと変えて見ていられるお笑いの空気感なのかな、とも感じました。だからこそ、最後のオチがくだらなくて良い味を出していたのだと思います。