言葉の国で売れる曲 | 夢ばかり見ていたい

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客電が落ちる一瞬のあの気持ちのために日々を生きています

※記事の下書きを始めてから仕上げるまでの間に1週間も寝かせてしまったため内容に古い所がある点は何卒お見逃し下さい※
(´_`)


TRFの20周年トリビュートアルバムに我らがトンも参加することが発表されましたね^^
(むしろまだ20周年だったの?って感じですよね。結成時点でメンバーもう30近くだったのか…)
『TRF トリビュートアルバムBEST』にaccess、東方神起、AAA、girl next door、中川翔子、ケツメイシほか参加

TRFさん、なかんずくSAM兄さんにはほんとお世話になっておりますゆえ
ユノやチャンミンも光栄でしょうね^^
曲目がよりによって『survival dAnce』ってのがまたホミンにぴったり過ぎて^^
終わらない、続いていくサバイバルダンス!ですな。歌うにあたってさぞや感情移入しやすい事でしょう。
あれですかね、また (*´・J・`)「a-nationの時にぃウラで聴いていてぇ、いい曲だなぁ~って思ってぇ…」
といった説明がなされるのでしょうか。ともあれ、ほんと楽しみです!


で、そんな話題にも関連する事ですが
ヒット曲というものについて現在わしが足りないアタマで考えている事をいちど
つらつらしゃべってみたいなぁと思いました。


昨年末のNHK紅白歌合戦で、和田アキ子さんが歌った
『愛、とどきますか』ご覧になりました?
アッコさんの持ち歌の中で個人的にかなり好きな一曲だったのですが
今回の紅白では森光子さん・中村勘三郎さんへの献歌という趣旨だった効果もあり
改めて、いい曲だなぁと。お正月の帰省の際、父が録画してあったのを実家のTVで観たのですが
不覚にも涙たれてしまいました。
(ご存知ない方は良かったらご一聴あれ↓)(紅白の映像ではないけど)

惜しみなく与えて 限りなくつくして
それでもなお 海のように日ごと満ちて来るもの
悲しみにどこか似ていて 胸いたむ喜びの歌
それが愛

この愛とどきますか はるかなあなたに
この愛とどきますか あなたの心に
とどいていなくても 答が来なくても
私はあなたを命かけ 愛しつづける

かたときも忘れず 人生を捧げて
そのうえまだ神様より もっと優しくなれる
一人でも孤独ではない みち足りた微笑みの歌
それが愛

この愛とどきますか はるかなあなたに
この愛とどきますか あなたの心に
とどいていなくても 答が来なくても
私はあなたをとこしえに 愛しつづける


映画の主題歌としてこれがリリースされた当時、
母が台所に立ちながらラジカセでよく聴いていた事を憶えてるんですよね。
十代の生意気盛りだった私は「相手に届かなくても無視されても一方的に愛し続けるなんて、
そんなこと人間にできるもんかねぇ?綺麗事じゃない?」といったような軽口を叩いてみたんですよ、
そしたらピシャリ、
「母親は子供をそんな風に思ってるんじゃないか」と返されて。
陽気なオカンから思いがけず返ってきた即答に、軽く圧倒されたようなその時の一種の敗北感まで
おぼろげながら憶えているのです。
その後、無償の愛というやつを何十年にもわたって実践し抜いた人を身近に見る経験も持てましたし、
私も愛情というものについて多少、多少だけれども、
あの頃よりちっとは深く捉えられるようになったのでしょうか。
紅白の録画で久々にこの歌を聴き、今更グワーンと胸に響くものがありました。
加えて、痴呆になっちゃったうちのばーちゃんの事とかも頭を過って
なんだか涙が止まらなくなっちゃったんですよね。

と同時に、“言葉”の組み合わせが伝えうるものの大きさに改めておののいたというか
(もちろん楽曲の良さもありますが!)。
「そのうえまだ神様より~」のところでグッと来てしょうがなくてなぁ…(;;)

これが、ええ歌詞っちゅうもんと違うんか、と。
韻を踏んだり言葉遊びを楽しんだり洒落た言い回しを競ったりという作詞の楽しさ、詞心も
私は大・大・大好きですが、
この普遍性と究極性。この凄味にはなかなか敵う気がしない。
何しろ人間の全員に共鳴を求めうる内容です。


               ***


なかにし礼氏は私が生まれる前から日本歌謡界の第一線でうんと活躍されてきた作詞家先生ですが、
私がそのスゴさを認識したのは割と大人になってからです。たかが失恋の歌で
『泣くの歩くの死んじゃうの/あなたならどうする』ですよ…!
音符の数に従ってお行儀よく嵌められた言葉たちでありながら、
迸る、過剰とも思える程の情熱がぎゅうぎゅうヒシメキ合って、一回聴いたら忘れられないインパクト。


NHKのEテレで不定期的に放送している『佐野元春のTHE SONGWRITERS』という番組があります。
‟ソングライターこそが現代の詩人である”という観点から色んな有名ソングライターを講師に迎えるという
そりゃもうコトバを愛する日本の青少年にはもれなく観て頂きたいお薦め番組なのですが
ちょうど去年の暮れ、この番組になかにしオッパが登場なさってね。
我々(商業作家)の場合は、
ヒット曲の書けない作詞家・作曲家はこの世に存在しないのと同じですから」

とバッサリ言ってのけたのがすこぶる印象的でした。

一流のポップスメーカーほど、当たり前だけど“売れる”事にこだわりますよね。
ソースが見つからないので名前は伏せますが、
かつて「一体どんな曲が大ヒットするんでしょうか?」と訊かれた某ビッグミュージシャンは
「いい曲がヒットするんです」と答えました。

大衆を信頼し大衆に寄り添う気持ち。
大衆の中にきっといる、僕のメロディーやリリックを欲している誰かの元に届かせなくてはという切実な願い。
ぜんたい大衆なんてものがどんなに下品で恣意的で単細胞で残酷かをよくよく熟知してる人が、
一周回って本気でそう言える事は、カッコイイです。
サザンの1984年のアルバムタイトルは、自虐と皮肉も込めて『人気者で行こう』といいます。
あぁ私はつくづくこういう考えの人達がスキなんだなぁと思い知ります。

ポップスと名の付く音楽をやって、プロのポップスメーカーとして生きる気ならば、やっぱり売れなきゃだめだ。
少なくとも売れる事を最大の目標の一つには置いてなきゃ嘘だ。そう思います。
前衛芸術としての意味合い、あるいは逆に伝統継承としての意味合いで音楽をやっている人はまた全く別だけど。
「ポップス」だもの。
一人でも多くの人の耳に入れてもらわないとね。それが大前提ですよね。
こんなシビアな話もないけれど。


だからわしは!
何が言いたいかというとだな!
もっともっと『Catch Me -If you wanna- 』が売れればいいのに!!(pq)
何だよ『-If you wanna- 』って(pq) まぁいいけど(pq)

まさかプロモーション活動全くしないなんて、
まさかMステにすら出ないなんて予想もしてなかったんだい(pq) うえーん(pq)
今度こそタモさんに、食べ物の話じゃなくて「裁判終わったんだって?」って話を振ってほしかったんだい(pq) ←
テレビであのパフォーマンスをやりまくればCD売上あと数万枚の上乗せも見込めるんだい(pq)
勿体ないよぅおーいおいおいおい(pq)


・・・・・といったような事で夜な夜な枕を濡らしつつ、(嘘)
それでも3月頭、アルバム『TIME』発売の折には
わっさーーーーっっと プロモ活動を展開してくれるものと信じて前向きに今を生きております。
そのタイミングできっとMステにも出演し、念願の『Catch Me~』を披露してくれるものと希望を繋ぎつつ。
まだ諦めてなどおりません。諦めてなるものですか。前向きに。前向きに。
以上、“こちとらいつだって前向きだよ、前向いて建設的に毒を吐いているのさ!”でおなじみタダさんでした。
『TIME』よ、『TONE』を超えてね。信じるよ。