エンディングノートは“遺言書の前段階”。情報の「見える化」が家族を救う
相続の手続きで家族が最も困るのは、
“財産がどこにあるかわからない”
“本人の希望がわからない”
という場面です。
遺言書があれば理想ですが、
実務上は 「エンディングノート」の方が家族の負担を減らす効果が高い こともあります。
エンディングノートが相続準備の最初の一歩になる理由
遺言書と違い、エンディングノートは法律文書ではありません。
しかし、その“法的でない”という特徴こそがメリットです。
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気軽に書ける
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修正しやすい
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家族に自分の考えを伝えられる
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生活情報・ネット情報を整理できる
相続の現場では、
法的な財産よりも、生活情報の方が家族を苦しめることが多いのです。
実際に家族が困る情報の例
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ネット銀行のログイン情報
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サブスクの解約方法
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保険証券の保管場所
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契約中のスマホキャリア
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クレジットカードの種類
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借入の有無(家族が知らないケースは非常に多い)
これらは遺言書には書きません。
しかし、これらの情報が行方不明だと、相続手続きは数ヶ月遅れます。
行政書士として現場に入ると、
「本人しか知らない情報」が原因で手続きが止まる場面は非常に多いです。
エンディングノートに最低限書くべき項目
□ お墓・供養についての希望
□ 預貯金・証券・保険の一覧
□ ログイン情報(ID管理法も含めて)
□ 契約中サービスの一覧
□ 重要書類の保管場所
□ 親しい友人・連絡すべき人
□ 家族へのメッセージ
これらが整理されているだけで、
相続の負担は半分以下 に減ります。
次回は 「遺言書の誤解」と“絶対に作った方がいい人”の特徴 について解説します。
CCMOコンサルティング
徳川綜合法務事務所
行政書士 石川裕也
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