優雅で堂々とした英国大使館 ~140年の歴史あり~
千鳥ケ淵からみる英国大使館(千代田区一番町)
1872年からずっとこの地にあり
私は大使館の建物を見るのが趣味でいろいろとみて歩いているが、英国大使館は優雅で堂々としており、醸し出す雰囲気は独特のものがある。
英国大使館のHPでは、1872年(明治5年)に政府からこの敷地を永遠に賃借している旨が記されている。
明治5年といえ、岩倉使節団は欧米を回って新しいこの国のかたちを模索していた頃で、坂本龍馬が暗殺されてから 5年しか経過していない時代だ。
HPでは、ハリー・パークスやアーネスト・サトウなど歴史書や大河ドラマでみる名前も出ている。
特に、E・サトウは敷地内や周辺に桜の木を植えたそうで、有名な千鳥ケ淵の桜もこれが起源かも知れない。
その後、日英同盟や第二次世界大戦など幾多の波があり、執務のできない時期もあったが、英国大使館はずっとこの地にある。
約140年の時の重みがあるわけだ。
皇居以外の現在の国会や首相官邸などの建物より長い年月を誇っている。
豪邸の趣を感じさせる英国大使館の裏側
写真のように、大使館の裏も、都心とは思えないような静かで優雅な雰囲気を醸し出している。
静寂なためか、この路上でロッキード事件の舞台のひとつになったという話もある。
75年前の 2・26事件の時も、大変だったと思われる。
さすがに、140年の歴史を刻むといろいろとあるものだ。