東京都心の廃駅跡にて ~旧万世橋駅跡~
旧万世橋駅跡
万世橋駅は、明治45年(1912年)4月に中央線の終着駅としてオープン、その後、中央線は延伸し、大正3年(1914年)12月に中央ステーションとして東京駅がオープンしたため、万世駅の役割は大きく減少した。
そして、昭和18年(1943年)事実上廃駅となった。
しかし、万世橋駅の跡は半世紀以上経過した今も残っている。
写真(上)は、総武線・御茶ノ水駅~秋葉原駅間の車中から見た駅跡
(下)は、神田川から見た駅跡 (Wクリックすると大きくなります)
都心の廃駅跡だから、余計に哀愁
旧万世橋駅界隈は、大正時代には東京有数の繁華街(神田須田町など)だったそうで、万世橋駅前には、開設時の時代を反映して、広瀬中佐(「坂の上の雲」でもお馴染み)と杉野兵曹長の像が建てられていたそうです。
関東大震災では大変な被害にあい、この界隈にオオカミが出没したということを書いてある本もありました。
また、後藤新平の帝都復興計画の大きな舞台でもあります。
ところが、不思議なくらい当時の写真が残っていないのは残念です。
東京の都心、今は秋葉原の喧噪が聞こえてくるような場所に、このような廃駅跡が残っており、雑草が生い茂っているのをみると、私には哀愁が漂う感じがします。
もっとも、ブラタモリでタモリ氏は、そのような哀感はさらさら感じていないようでした。
大河ドラマなどは人物を中心に展開していますが、都市や街をテーマにしたものがあっても面白いと思います。
もっとも、原作者には相当の力量が求められるものと考えられます。