ある日の坂本龍馬     ~T通信(10・7・26)~ | いたち川のブログ

ある日の坂本龍馬     ~T通信(10・7・26)~

 大河ドラマ「龍馬伝」の第4部は、龍馬暗殺の黒幕をめぐるミステリー調で進めると聞く。

 そこで、私は次のようなことを考えてみました。



「ある日の坂本龍馬」


 慶応3年のある日、もはや時代の名士となったが、一方では、新撰組など幕府側からその命を狙われていることを感じていた坂本龍馬には、薩摩藩邸や土佐藩邸など安全な場所を、京での宿泊先にする旨の勧めはもちろんあった。


 龍馬には、念願の新しい時代で思い切り活動してみたい気持は強くあり、ここは自分の命を大切にするときであるとの考えがある一方、脱藩浪士で藩から離れ、生命を賭けて自由奔放に活動してきた自分が、ここで守勢にまわることはどうしたものかとの考えもあった。


 しかしやはり、自分らしさという主観的なことと、倒幕後の自分の立つ位置という客観的なことを考えると、危険はあるが、これまでのように商家に宿泊すべきであろうと結論付けた。


 その後ほどなく、歴史が物語るように、慶応3年11月15日(西暦1867年12月

10日)、坂本龍馬は京河原町の近江屋2階で暗殺された。


 即死状態ということで、この世を去るに際して、その様々なる思いを語ることはなく、伝説が残った。